新春そうそう、武藤良子さんが存在論的な、素敵な文章をブログで発表しています。永ちゃんとその熱狂的ファンと武藤良子。違う根っこから生えた交わることのないような二つの樹が、風のなかでふれあう一瞬。心がしんとする文章です。武藤さんのエッセイが連載されるとして、この文章に似合う挿絵は誰だろう、と考えたが、本人の絵がいちばん似合うにちがいない。ね、そうでしょう。
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昨日、急に思いついて青木正美さんに電話。「古通」連載で、青木さんの新刊と、次男が経営しておられる「青木書店」支店(自動車やバイク本専門店)を取材させてもらえることになる。青木さん、ときどき声が詰まるが、お元気そう。安心した。まだ降りたことのない「堀切」駅(「東京物語」)へ降りてみよう。荒川土手で東山千栄子のセリフを喋ってみよう。
あれこれ始まった一週間。連日「サン毎」書評の本を読み継ぐ。やっぱり「イチオシ」は吉田暁子『父 吉田健一』だろうか。いい文章で、どこか父の血筋を引く文体。あちこち書評メモノートに書き抜く。笹本稜平の山岳小説『その嶺の彼方』もぐいぐい惹き込まれる。冬には寒さを感じる本を。
明日から三省堂神保町本店8Fで開催される「古書市」(22日まで)に出店のため、段ボール8箱を宅急便で送る。8箱すべてに伝票を書いて貼ったら、受け取りにきた業者によれば、同じ場所へ複数送る場合、一箱100円安くなる伝票がある、というので、また4枚書き直す。最近、パソコン打ちに慣れてしまったからか、長く文字を書くと、指が動かなくなる。
来週、大阪行きが決まる。「宮崎美子すずらん本屋堂」というBS11の番組のスペシャル版が「古本屋特集」で、大阪はぼくが担当することになった。二日間、大阪を歩く。顔見知りの古本屋さんばかり。だから安心。すでに同番組で取り上げられたとあって「天牛書店天神橋筋店」は、今回入らないが、時間をみつけて訪ねてみよう。