okatake2013-11-12

昨日、夜中、急に高校時代のある友人のことを思い出して、検索したら発見。彼はいま、大阪の某寺の住職。その寺の名前を覚えていたので、わりに簡単に引っかかった。高校時代、家も近かったから往き来もあったし、よく喋った間柄だったが、卒業後疎遠となった。彼が仏門に入ったから。一度、二十代初めの頃、会う機会があって、待ち合わせ場所と時間を決めたのに、ぼくが下宿で完全に寝過ごしてすっぽかすかたちとなった。悪いことしたなあ。下宿に電話もなかった。
いろいろ思い出し、急に声が聞きたくなったが、こういうことは気をつけなくてはならない。なにしろ30年を経ているし、行く道が違ってしまったから、温度差もある。手紙を出してみようか。返事が来なければそれまで、だ。
古書価はまったくどうってことないが、やっぱりいい本ってあるんですね。いま、膝の上に置いているのが1987年フィルムアートから出た『映画的!』、縦長変型で、わざと悪い紙を使っているため変色は不可避。沢田、畑中、斎藤、宇田川という映画好きの編集者、もの書きが組んで作った雑誌みたいな本。写真もいっぱいあって、じつに楽しさにあふれている。四人の熱烈なる「モリー・リングウォルド」讃とか、時代が出てますねえ。よく売れたのだと思う。いまでもときどき見て、あんまり安いので、何冊か買った。いまよく見ると、アートディレクション祖父江慎だ。出た当時は、祖父江さんの名を知らなかった。
持ってない映画好きの人がいたら、ぜひ。五反田の均一なら、300円ぐらいから買える。しかしカロリー度は、300円というような本ではないですよ。
古書価とは切り離した、本の評価という錘りを、つねに持っておかねばならない。これ、大事なテーマ。チェック!
12月8日、東京堂で、『木琴デイズ』を上梓されたばかりの天使突抜美女、マリンバ奏者の通崎睦美さんとトークをすることが決まりました。詳細は、また追って。昭和の話、京都の話に脱線するかも。午後、両国「緑壱」へ。これ「りょくいち」と読むんですね。ユーセンくんが会場に来てくれていて、設営を手伝ってくれたみたい。期間終了後に作ってくれるという図録について、少し話す。まあ、ユーセンくんにおまかせ、です。
次々と絵が展示され、絵以外のものも、盛りだくさんに飾られ、古本も無事並び、なんだか会場が熱くなってきた。こういうことができるとは夢にも思わなんだ。会期中にも、次々と展示物を新たに運び込み、進化するイベントにしたい。古本も追加します。
終わって、両国駅近くの焼き鳥屋で、リコシェさん、「緑壱」オーナー夫妻とささやかな打ち上げ。ここ、大根おろしがつきだしに出て、食べ放題。最初、変に思ったが、脂っこい料理を食べたあと、この大根おろしが口をさっぱりさせてごきげん。追加を持ってきた若い店員に、「これ、いいねえ、発明だねえ、ツィッターでつぶやいておくよ」と言うと、「ありがとうございます」と礼を言われる。店員が去ったあと、リコシェさんが「おかざきさん、ツィッターなんてやらないくせに」(笑)。
緑壱オーナー夫妻は、この春まで、製本工場を経営されていた。リタイアされ、心機一転で、フリースペースを始める、という発想が柔軟でおもしろい。ぜひ、気合いを入れて、このイベントを成功させたい。
ちょっと締め切りが数本、押し詰まっているが、今日は寝ます。明日、早起きしよう。明日は初日なので、正午より「緑壱」にいます。寒いみたいだけど、ぜひおでかけください。レアものは初日、でしょう。