okatake2013-11-05

早朝、ゲラ2種に手を入れてファクス。数日、かかりっきりだった「エン・タクシー」連載原稿「ここが私の東京 続・上京する文學」の司修『赤羽モンマルトル』編、22〜3枚を再度チェックして、これもなんとか午前中締め切りにあわせて送付。
この長編原稿、書き出したときは、どこへ着地するかわからない。準備はしてあるので、書き出せばなんとかなる、とそれだけが頼りだ。
昨日、国立「ビブリオ」で、山村浩二原画展を見る。
http://d.hatena.ne.jp/banka-an/20131030#p1
賢治「雨ニモマケズ」を、アーサー・ビナードが英訳し、和英の詩つきで、その世界を描いたもの。人物を大きく描きたくなるところだが、小さくとどめ、むしろ背景となる風景、山や田畑を、大胆に緻密に描くその手法がおもしろかった。トンボやカエル、鳥など、動物の描き方も秀逸。刺激を受ける。
「緑壱」イベントに出品する古本を着々と準備。二箱はできた。あれこれやること山積みで、気を引き締めて11月を乗り切ろう。
今日はサンデー用の本読みに集中。
先日、高円寺で装幀にひかれて買ったのが塚本邦雄『青霜百首 大伴道子秀歌鑑賞』。書肆季節社の本と思いこんでいたが、文化出版局刊だった。そうか、装幀が政田●生だからか(●は山冠に今)。大伴道子は堤康次郎の妻。堤清二の母だ。「わが歌碑を建てむといひし子よ生きてこころ安らぐ地(くが)はいづこぞ」の「子」が堤清二辻井喬)だ。堤康次郎の妻で、歌を作っている、とあれば苦労したろう。「埒もなく雲超えのぼる夕月夜ほのぼの夢にひとを殺めき」なんて歌もある。辻井喬『暗夜遍歴』講談社文芸文庫は、母をモデルにした小説。ちょっと読んでみたい気もする。