okatake2013-10-27

「風船舎」最新目録、風呂に持ち込んで読む。もう9号か。300数十ページの力作。例によって音楽関連の書目が大半を占め、後半、都市モダニズム資料、あるいは「せまいながらも楽しい我が家」「サラリーマンブルース」など、楽しい項目が続く。毎回、よくこれだけ細々と集めたなあ、と感心する。感心なんかしないで買ったほうがいいのだが。欲しいものはウン万円となるので、なかなか。「AT式人造温泉関係3点」「アイディアル折畳みベット」(これは睡眠の研究書、ベッドではなくベットと表記)など不思議なものに目がとまる。
沢田研二『わが名はジュリー』は5000円。そうだろうなあ。明治製菓売店あるいは工場で着用されていたと思われる制服、なんてのもある。三木鶏郎が暁生中学時代に仲間と出していた雑誌「星友」なんて、どうして掘り出したか。青木どくろを名乗る映画人の日記ほか資料一括も、こういうのがおもしろいんだよねえ。
明治時代、岐阜の貸本屋の台帳なんて一点ものも。文化放送「セイヤング」、ニッポン放送オールナイトニッポン」、それぞれが出していた「会誌」もいい。ぼくは後者の「VIVA YOUNG」を数冊所持していて、たしかどこかにあるはず。
これは敬意を表して、何か注文を出したい。目録頒価は500円。風船舎、で検索ください。
「風船舎」から二点、さっそく注文し、一点があたり、一点がはずれた。
話題の松家仁之の新作『沈むフランシス』(新潮社)読了。ううむ、これは話題になるにふさわしい、緻密な描写による恋愛小説。「フランシス」とは何か? これは明かさない方がいいだろう。神話のような美しい結末。映画化されるかもしれません。
ほか、用があって、宮澤賢治詩集(岩波文庫)をいちにち読む。タイトルもわからなかったうろ覚えの探している詩が見つかった。これか。ちょっとうれしい。