『蔵書の苦しみ』4刷が決まりました。ほんと、みなさまのおかげであります。とくに地方の書店で好調だとか。地方では古書店が次々と撤退し、手放したくても売る店がなく、蔵書に苦しんでいる人が多い、ということか。角田さんと組んだ『古本道場』を除けば、ぼくの著作で、もっとも売れた本になりそうだ。マイナス経済が続いているので、ほんと、助かるなあ。それでも、加算部数は、それほどでもない。本当によく本が売れる人には、どうしてもかなわない。退屈男くんの本名のルビまちがいも、ようやくこれで訂正できる。退屈くん、ほんと、長らくごめんなさい。
昼過ぎ、ちくま文庫版『ブンブン堂のグレちゃん』解説を、なんとか書いて送付。巻頭にカラー版あり、増補ありで、楽しい一冊になっています。再読するのが楽しかった。こないだ、「海文堂」訪問後、ひさしぶりに「ブンブン堂」の舞台となった「阪急古書のまち」(善行とぼくは、「かっぱ横丁」と呼んでいた)をチェックしに行ったが、どうやら、時間差で、グレゴリさんも、同じコースを歩いたらしい。
丸谷才一『笹まくら』再読しはじめる。
毎年刊行される「日本の論点」(文藝春秋社)の古本の項目を執筆、送付。5・5枚もらえば、たいていのことがうまくまとめられるはずだが、足りない、足りない。書いては削除、書いては削除。準備したあれもこれも書けなかった。仕方ない。古本のことになると、どうしてもムキになる。もっと冷静にならなければ。
今夜は、少し本を読んで、もう寝ます。おやすみなさい。