台風上陸。朝のニュースでは、記録破りの雨風の様子と、交通機関の影響を刻々と伝える。桂川が大変なことに。ううむ、今日はお出かけなのだが、ひるむ。
浅草まで、なんとかたどりつき、しかし、雨は弱まり、風は強いが、どうやら、ニュースで見たようなことはないらしい。
「浅草公会堂」で、午後、堺正章リスペクト・ライブを、筑摩書房のAさんと観覧。チケットが完売だったのを、堺さんのマネージャーを通して融通してもらったのだ。これが夜7時半までかかる長丁場のライブに。途中、予告なしに「ももクロ」が登場、そこで、いっせいに客席がライト(昔はペンライト、いまはサイリュームとか言うそうです)を取り出し、そうか、今日の客の9割近くは「ももクロ」ファンだと知る。
しかし、このファン連、じつに行儀良く、ほかのミュージシャンにも惜しみなく声援を送り、こんなライブ見たことないという盛り上がりを見せる。最後、トリで登場した堺さんも「さらば恋人」を、大声援のなか、気持ち良く歌われてよかった。「ももクロ」連のみなさま、ありがとうございます。事前に、堺さんのリハーサルを見学し、挨拶できたのもよかった。なにもかも、筑摩のAさんと、マネージャーさんのおかげ。しかし、長い一日だった。
リハーサルを見て、開演までに2時間近くある。Aさんと別れ、ぶらぶら稲荷町近くの「ブ」へ。こんな台風のなか、来る客がいるのかと思ったらちらほら。105円文庫棚に講談社文芸文庫のあまり見ないのが3冊ほど。わしづかみにする。堀口大學『季節と詩心』、三好達治『月の十日』、正岡子規俳人蕪村』。講談社学術文庫の安東次男『与謝蕪村』もあったから、同じ人の手から離れたとわかる。小林信彦『世界の喜劇人』、これも珍しいんだ。手に増える心地よさよ。このところ、必ずチェックし、未所持を買い、2日に1冊ぐらいのペースで読み続けているR・B・パーカー『蒼ざめた王たち』を拾う。なぜか、あんまり、このシリーズ、見ない。