谷川健一さんが逝去された。ぼくは谷川さんを取材している。小さな編集部にもぐりこんだばかり。南方熊楠のことを小特集することになり、誰か権威にインタビューしてこい、ということで、依頼し、自宅へうかがった。おっかなかった。しかし熊楠のことについては、ていねいに語ってくださった。つい、こちらにも知識はあるよって、ことを出したくて、兄上の「谷川雁」の名前を出したら、「そんなこと、いま関係ないでしょう」と言われた。すいません。ご自宅は、百合丘の方だった気がするが、違うかなあ。もちろん初めて下りる駅。20年以上前のこと。
あいおいの坂崎さんトーク、なんとなく夕方からと思って確かめたら、午後一時から。あわてて飛び出して駆けつける。あいおい古本まつり、は、欲しい本がたくさん。これだけ目移りする古本市は珍しいだろうな。数冊買う。買いながら、知り合いといろいろおしゃべり。
帰りは北方人さんに同道する。ぼくは知っていたけど、途中で、北方人さんが「あれ、あそこにブックオフがある」と声を挙げる。「行きます?」「せっかくだから」と、横断歩道じゃないところを突っ切って攻め込む。北方人さん、若いなあ。
帰り、西部「杉並」の終り、一時間ぐらい覗いていこうと、高円寺で下車したら、改札周辺がフェンスがつくられ、警官がたくさんいて、それにもましての群衆がおしあいへしあい。なんだ、なんだ。ああ、しまった、阿波踊りだ。くわばらくわばらと、急ぎ足で即売会をチェックして、あわてて中央線に。「なずな屋」で、頼んでいた本、一冊受け取って、しばらく澄ちゃんとおしゃべり。