okatake2013-08-19

さいきん、受贈書の紹介を怠っていて、もうしわけないことです。
ただ、これはすごい、と後頭部をガンとどつかれたような本が届きました。寺島珠雄編著『釜ヶ崎語彙集 1972-1973』新宿書房がそれ。40年前の釜ヶ崎の実態を、辞書のように項目を組んで、しかし辞書的記述とは縁遠い、生き生きとしたレポートで埋めつくした、なんともはや、すごいすごい一冊。いや、これはうかつに、さらっと紹介してはいけない。写真、図版の組み方、デザインワークも一級の出来。こういう言い方はなんですが、絶版になったら古書価は沸騰するでしょう。全国の古本屋さんは、新刊で5冊ずつぐらい購入し、日焼け劣化しないよう梱包し、値上がりを待つべきだ。それでも新幹線で東京から大阪へ行くより安い。本は安いなあ。
みじろぎもせず、出版の意義を、存在感を示した、暑さを蹴散らす刊行物です。
あと、「朝日」日曜版「globe」が「図書館へ行こう」特集を組んでいた。これは保存しておこう。
芸術新聞社ウェブマガジン連載「人生散歩術」のタイトル画に彩色しました。小学生みたい。第二回目の締め切りも間近。
http://www.gei-shin.co.jp/comunity/23/index.html
あ、同じ媒体に、佐久間文子さんが「美しい人 佐多稲子の昭和」を連載中。力のこもった評伝になっています。