守秘義務があり、明かせない、毎年の下請け仕事(応募作の下読み)があり、連日、没頭。頭がくらくらする。それでも初期に比べたら、担当する本数は激減。経費節減ということか。最初は、下読み代が、けっこういいボーナスになったが。
とびかかる意欲作にも、困惑。ぼくには、いまどきの小説はわからないのかと、ときに絶望し。しかし、初めてといっていい手ごたえのある作品にぶつかり興奮する。やっぱりいいものはいいんだ。印字された文字まできれいに見える。こういうこともあるんだなあ。
昼過ぎ、国立さんぽをしていたら、「ブ」で、立川柴崎店が今月いっぱいで閉店となり、昨日からセールをしていることを知る。それが105円本は50円、それ以上は200円、写真集を含む雑誌もすべて105円ほか、度肝を抜くダンピング。すぐさま、炎天下をおっちらと自転車こいで向ったが、祭りは終わっていた。棚はすでにガタガタ。前衛の諸君に喰い散らかした跡は無惨であった。まあいいや。とても、セール初日の酒池肉林には、どうせついていけないのだ。おちょぼ口で可愛く数冊を拾う。北杜夫『母の影』新潮文庫が未所持で、50円はうれしかった。これは、まちがいなくおもしろいはず。あ、そうそう、ついでに寄った、立川「ブ」で、石田修太『わが父 波郷』白水社が拾えたのはよかった。思いがけない拾い物だった。これは読みます。
月末、各所で魅力的なトークが目白押し。これは全部フォローできません。ポポタムの魚雷、扉野は、ぜひ行かなきゃ。ああ、あそこも、ここも行かねば。しかし、引き裂かれたカーテン。
先週金曜の「読売」夕刊の「もったいない言葉」というコラムに、小文を書きました。ちょっと遅いですね、情報が。今日、掲載紙が届いたので。ぼくは「活字」という言葉について書く。しかし、「読売」夕刊は、こうして届いてみると、読みどころが多い、ちょっとした雑誌ですね。
今晩はどうしても、これ。悪いかよ、フン。