午後、高円寺。即売会。昭和初年の『カット図案集』を一冊だけ買う。中華で定食。つい生ビールをたのんでしまう。しかし、これがじつにうまい。昼から呑むことだけはするまいと思ってきたが。
西荻下車。「なずな屋」「音羽館」。「なずな屋」には、太極拳の教室帰りのクミちゃんがいた。ベルギーへ行った仲間。さいきん亭主の象太郎さんを亡くされたばかり。挨拶をする。なずな屋では、「芸術新潮」の小林秀雄特集を買う。これは買ってよかった。その後入った喫茶店でも、電車のなかでもずっと読んで、見ていた。楽しく緊張した時間。ぼくらの頭では「ガードマン」出演の俳優・神山繁小林秀雄と交遊があったことを知る。とっても立派な文章。小林秀雄はつねに背広にネクタイを着用。自宅でもそうだ。これは撮影用かしらん。身なりを崩さなかった、というのは重要なこと。半パンにTシャツでこれを書いてるぼくとは大違い。石田千さんが、「唄めぐりの旅」という連載をしていることを、この号で初めて知る。
音羽館」の均一で2冊、向井敏谷沢永一宛ての書簡を掲載した開高健特集号を買う。文芸誌はいちいちチェックしていないので、こういうところで「おや?」という号に出会うのはありがたい。西友のなかを通って駅へ。少しばかりだが冷房への避難。
最寄り駅の「みちくさ」で、ジャズCD2枚。マル・ウォルドロンとフィニアス・ニューボーンJr.。そして「時計仕掛けのオレンジ」のDVDを買う。