まだ出久根さんの原稿、終わらない。いや、枚数には達しているが、収まっていないのだ。圧縮して書き足す。こんな長編はひさしぶりで、勝手がちがうので、なかなか、長さに頭が追いついていかない。高尾の「文雅堂」さんに、月島時代のことを、電話であれこれお聞きする。古本屋さんの話は、なんで、こんなに面白いのだろう。古い古本屋地図帖をチェックしていて、前にも書いたと思うが、歌舞伎町にじつに本寸法の渋い古本屋さんがあったことを思い出した。「一草堂書店」。東京の大学へ通う、高校時代の友人に連れられて、行ったことがあるのだ。1977年版には記載がある。いつまであったろうか。
午後、買い物もあって国立へ。ドトールで、岩波文庫野上弥生子短篇集』から、一作だけ読む。この「一作だけ(でも)読む」ことが大事。あたりをつけておく。そうすると、ああ、野上弥生子ね、と頭に像が浮かぶのだ。一ツ橋大学通りの桜並木は、盛大に散っている際中。
あれこれ煮詰まってしまい、気分晴れぬまま帰宅。どこかに楽しい話はないか。
夜、父カレーを作る。