「ビブリア」乱歩編、えげつない展開に。「ひとり書房」は鎌倉・公文堂さんでロケ。広く見えるなあ。
「古書通信」3月号のぼくの連載は砂川「たなべ書店」。扶桑書房・えびな書店という両巨頭対談あり、あと巻頭の川島昭夫さんの「半分の古本屋」がおもしろかった。いわゆる複合店の話で、京都太秦玩具店がとつぜん半分古本屋に変った「佐野屋」という店があった由。中立売の時計屋との「半分の古本屋」とか。
「BOOK5」はあいかわず好調。6号の特集は「医学書の面白さ」。隔月ペースを守っているのはエラい。そして、こんなに読める雑誌も珍しい。半分近くが女性の書き手というのも、本の雑誌では珍しいのではないか。赤いドリルさんの連載で、下北沢の店舗を閉じることにした、と知る。「本を買わない冷やかしカップル」が下北沢は多いらしい。一度も行けないままに、終わったのはざんねん。これからは倉庫管理で、即売会などで経営されていくようだ。お疲れさまでした。那須くん。
viking」は747号。中尾さんからいただく。その中尾務さんの「開高健富士正晴」がめちゃくちゃおもしろい。芥川賞受賞後、スランプにあった開高は、しばしば、富士にネタ提供を懇願する手紙を書いている。「日本三文オペラ」のアパッチ族のネタも、富士の提供による。読売新聞での記事閲覧の便宜も富士が世話をした。ところが、二人は一時不和となり、その後、いっさい「日本三文オペラ」の情報提供者の名前を隠し、ねつ造さえした。ううむ。富士は島尾敏雄とも決裂しており、世話焼きでもあったが、こじれると人間関係がうまくいかなくなったようだ。