okatake2013-02-20

「サンデー」用の本を読み続け、新野剛志『美しい家』講談社を手に取ったとき、この著者にかつてインタビューしたことを思い出した。デビュー作『八月のマルクス』が出たあとだから、1999年か2000年。旅行会社を辞め、失踪し、ホームレス生活を続けてのちの作家生活というような経緯をくわしく聞いたのだった。地下鉄のなかで睡眠を取り、そのあいだ、執筆中の原稿を大事に抱きしめていた、といようなことを語ってくれた。いま著作一覧をみると、ほぼ一年に一作。寡作ですねえ。そうか、いまテレビ放映中のドラマ「あぽやん」は新野さんの原作か。
http://ja.wikipedia.org/wiki/新野剛志
アマゾンで買った、ポップ・オペラの歌姫フィリッパ・ジョルダーノを聞く。ああ、こういうのね。
こないだ、机の引出しをがさごそやっていたら、眼鏡が出てきた。ジョン・レノンモデルの丸めがね。いったい、こんなの、いつ作ったのだろう。数日前から、これをかけているのだが、顔があやしい。これではダメだと、立川へ。グランデュオ内「jine」で眼鏡を作る。へえ、一万円以内でできるんだ。乱視が入っている薄型レンズでも同料金。できるまで、「パピルス」をうろちょろ。この時間、客は100%女性なり。「ブ」で、諏訪内晶子がソロのチャイコフスキー「ヴァイオリン協奏曲」CDを買う。これは、昨晩ユーチューブで映画「オーケストラ」のラストを見ていたから。

ようやく「産経」書評、篠田正浩『路上の義経』書評を書いて送付。手強い本だと、いつもそうだが、書評を書くとき、毎回、これ、いったいどう紹介すればいいんだ、と途方に暮れる。読みつつ、いつもその本のことが気になり、ああでもない、こうでもないと頭のなかで、積み木を積みあげては崩すように、自分なりに書評するためのフォームを考える。で、けっきょくは、書き始めて、そんな試行錯誤でもつれた糸のなかから、それなりの道筋を見つけて、あとは押し通していく。なんとか、字数分、締め切り内に書けてよかった。いまはそれだけである。