のんべえ春秋

okatake2013-02-17

先日、枕許においた眼鏡が、起きたら背中の下にあって、ツルがネジのところで折れていた。またやった。しかたなくサングラス生活。あたりまえだが、ちょっと世の中、暗く見えるんですね。
木村衣有子さんから『のんべえ春秋 2』をいただいた。何度も言うけど、ぼくは木村さんの書くもののファン。
あれ、また住所が変っている。北千住かあ。いいなあ。引っ越し、好きだなあ。「のんべえ」は今回もいい出来。酒場小説、酒器をつくる大治将典さんの紹介、池内紀さんの本の書評など。朝に読んじゃったけど、ほんとは、酒場で一杯やりながら、ちびちび読みたいところですねえ。あいかわらず写真がとってもキレイ(写真)。「ぐいのみ」のところで、「背の高い酒器だと、いきおい上向き加減でぐいっとあおらなくてはいけない。/元気を出したいときにはこういう形がいいよ、と、このあいだ友達が教えてくれた」とある。なるほどなあ。いい友達ですねえ。
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午後、雑司ヶ谷旅猫雑貨店」内「オジサン文庫」へ行ってきた。店の前で、見知らぬお嬢さんから「あ!」という顔をされて、話してみると、ぼくの読者だった。少し話すと、本当にぼくの本をよく読んでくれている人とわかる。ありがたいなあ。本好きの、とてもステキな女の子。
「オジサン文庫」は、本の量は多くないが、みんな力が入っている。「脳天松」くんが、バリバリ売れているらしく、嫉妬する。ぼくもあちこちから数冊買う。豆小皿とフロシキも買う。今日は、目白からバスで鬼子母神前、そこから歩いたのだが、これが初めてのルート。途中、小学校にぶつかったが、「旧高田」小学校とある。あとで金子に聞いたら、明治時代から続く小学校だったが、十五年ほど前に廃校になった。ただし、周囲の道が狭すぎて(たしかに)、重機が入らないので取り壊しもできず、そのまま放置してあるのだという。おもしろい話だ。耐震基準うんぬんで有効活用もできないらしい。
このあと、往来座まで歩いたら、またさっきの女の子に会った。そこで追加でことばを交すと、ラジオも聞いていてくれたらしく、木山捷平のファンだという。いい線ですねえ。「往来座」では、のむみちさんとおしゃべり。樋口修吉『シネマ倶楽部』を買ったのも、のむみちラインだ。ただし、この本に取り上げられているのは洋画。「リブロ古本まつり」も覗いて、片桐すみ子編『わが心のアッシジ人文書院を買う。こんなの出てたの、知らなかった。
リブロ古本まつりは盛況。「うさぎ書林」さんと少し話したのだが、「『ビブリア古書堂』の影響も少しあるかも?」と。たしかに女性客が多かった。
今日はひさしぶりに「旅猫」を訪ねたが、あらためて、狭い店舗を有効活用して、みごとな商品陳列をしている、そのセンスに驚く。たいしたもんだなあ。きっと金子なら、飲食店を手がけても流行るだろうし、ほか、何だろう、何をしても成功するだろう。ぼくは今の仕事で食えなくなったら、金子さんに雇ってもらうつもり。