桐野夏生『白蛇教異端審問』文春文庫は、すごいタイトルで、まさかエッセイ集と思えない。同タイトルの連載長編エッセイは、著者の作品を「新潮45」の匿名批評子「髭」により批判されたことに対する、真っ向からの反論、そして同様に関口苑生に噛み付いた異色の文章。「にょろ」という不気味なつぶやきが随所に挟み込まれ、これは本気で相当怒っておるな、ということがわかる。一読あれ。
昨夜、三鷹上々堂」へ補充してきました。お近くの方はどうぞ。
以下、産経ニュースより。
直木賞作家の常盤新平氏が死去
2013.1.22 22:19
 直木賞作家で、米現代文学などの翻訳や洗練されたエッセーでも知られた常盤新平(ときわ・しんぺい)さんが22日午後、肺炎のため死去した。81歳だった。葬儀・告別式は近親者で行う。喪主は妻、陽子(ようこ)さん。
 岩手県出身。早稲田大大学院で米文学を専攻後、早川書房に入社。ミステリー小説誌の編集長などを務めた後、独立して文筆業に。62年、米国にあこがれて米文学を読みふけった青春時代をテーマにした自伝的小説「遠いアメリカ」で直木賞を受賞した。
 米国文化を題材にしたエッセーが多数あるほか、米作家、アーウィン・ショーの短編集「夏服を着た女たち」などの翻訳でも知られる。」
常盤さん、81か。ぼんやりと思う年齢より高い。しかし、キャリアを考えるとあたり前か。山の上ホテルの本を出されたとき、著者インタビューでお目にかかっている。ご冥福をお祈りします。