okatake2012-12-23

札幌で、かつては店売りをし、いまはネット専門の古書店である「須雅屋」さん、こと須賀章雅さんが、7年分のブログを一冊の本にまとめられた。ぼくは、ネット上で愛読していた。タイトルは『貧乏暇あり 札幌古本屋日記』(論創社)。須賀さんは、古本屋小説大賞の受賞者でもある。年末、ゆっくり読ませていただきます。「はじめに」のあとに、住居兼古本置場になっている自宅マンションの見取り図が掲載してあるが、本さえなければ、けっこうご夫婦でゆったり住めそうな部屋が、本に独占されて、ほとんど居住スペースがない。「映らないテレビ」が二台あるのも謎。失礼ながら、よく同居人の奥様が我慢されているなあ、と感心した(押し入れで寝ておられる由、ほんとかしらん)。これでは「貧乏暇あり」ではなく「貧乏居間なし」ではないか(失礼しました)。とにかく須賀さん、自虐ネタをユーモアをからめて書く名人なので、読むのが楽しみ。おもしろいに決っているのだ。同い年で、詩が好きという共通点もあり、お目にかかったことはないのだが、ずっと親近感を勝手に持っている。
「業界歴30年、本音を語ります。古本市、稀覯本、詩集、酒、バイト、インコ…ネット古書店主による綱渡りの生態記録」が帯文。
http://d.hatena.ne.jp/nekomatagi/