okatake2012-12-15

エリック・アレキサンダー「ONE FOR ALL」持ってたのか。部屋の整理をしていたら出てきた。先日、立川「デ」であやうく買うところだった。ジャズのCDも500枚超えたら、一度聞いただけで、どこかに埋没しているもの多し。今日は、これから聴こう。
昨日は西荻。溜まった新刊を音羽館へ。この日の目的は、料理研究家の瀬尾幸子さんが自宅を開放して、月に一度開く「竪穴食堂」へ。ほんとだ、西荻からすぐの自宅のリビングにあたる一室が、これはどう言えばいいか、漏斗を逆さまにしたような天井になっていて、炭火を焚いた居酒屋に変身。そこで、瀬尾さん自らが手がける料理をいただく。ロールキャベツの白菜版、一本に各種が刺さった串焼き、マカロニサラダ、マグロのアラ焼きなどをいただく。どれも安価でおいしい。しかも、どこか瀬尾ふうにアレンジしてあって独創的。「KAWADE夢ムック 大瀧詠一」を読みながら、断酒解禁で、ビール1本と芋しょうちゅうお湯割。今夜はまた断酒。これで1900円。知ってる人が来るかと思ったら、そういう集りではないらしく、次のお客さんのために、さっさと食べて店をあとに。今度、仲間を誘って来よう。
「なずな屋」「盛林堂」へ寄り、「コクテイル クリ詩マス・ライブ」のフライヤーを置かせてもらう。「盛林堂」では古いポケミスを一冊。これは『快楽としてのミステリー』の影響なり。若旦那からできたばかりの「盛林堂ミステリアス文庫」の第一弾、『アルベール・サマン名訳集成』(限定100部)をいただく。これはこれは。文庫サイズ,というのがいいねえ。『海潮音』などに収録されている、1900年没(エッフェル塔は見られたわけだ)フランス象徴派詩人を、森鴎外上田敏永井荷風大手拓次岩佐東一郎の訳で読む。サマンの名を借りたペンネームをつけたのが城左門。発行者は盛林堂の若旦那で、つまり「一人出版社」だ。著作権継承者の了解を得ての発行と、ちゃんと手続きを踏んだという。「コクテイル文庫」はどうしちゃっただろう。負けじとがんばってくださいな。
大手拓次訳の「秋」の一部を引く。これは名訳だ。
「休みなくぶんぶんいつた黄金色の蜂は翔けりも沈黙した。/閂は錆のつひた門格子にきりきりとなる。/あを蔦の棚はふるへ、地はしめつてきた。そして白いリンネルは囲ひ地のなかに、うろたへてかさかさとする。」