okatake2012-11-25

晴れた冬の日。早起きして、家族三人で京王閣「蚤の市」へ。聖蹟桜ヶ丘までバス、そこから京王線へ。あれれ、「調布」がフシギな構造の駅になってしまっている。地下三層で、いっしゅん、どこへ乗り換えればわからなくなる。
京王多摩川下車。すぐ目の前が「京王閣」。すでに入口は行列。うまく場内をエリアに分けて、回りやすくレイアウトされた出店に感心する。にわとりさん、ロスパペロテスさん、玉椿さん、と次々知った古本屋さんに挨拶。おや、信天翁のブースには、やまがらさん、水玉さんが。もう少し行くと、旅猫さん、ひぐらしさん。「さっきから似ている人がいるなあ、と思っていたけど、間違ったら大変だったので声をかけませんでした。やっぱり岡崎さんだ」とひぐらしさん。そうそう、白線文庫さんが出店していて、ひさしぶりに挨拶。
そのほか、これほどたくさんの骨董店が集結するとは。外国から買い付けた生活雑貨や家具など、バラエティに富んでいて、飽きない。思い思いのスタイルを、思い思いの好みでそぞろ歩きながら見る。なんだか、いい感じだ。ひとまわりすると、京王閣のベンチなども骨董に見えて、どこかに値段があるのかという気になってくるのがおかしい。小型バスを改造した移動古本屋が出店していて、おもしろいなあ、と思う。ぼくの一つの憧れだ。中古バスを買って、古本を積んで、全国セ取りしながら本を売る。寝るのはバスの中。
ぼくは、一つだけ買い物をした。たぶんMAREBITOで、大リーグで使われたものか、ベースボールの審判がストライク、ボール、アウトをカウントする計数機を1000円で。その近く、Lagado研究所だったか、平台の上に、採集物を展示するように、小物を並べていてユニーク。「鴨川で拾った石」というのもあり、くすり。小さな人形がついた指輪があって欲しかったが2万円。植草甚一なら買ってるな。
帰り、調布「パルコ」へ寄ったが、ここもすごい人出。リブロの一日店長に着ぐるみの「穴子さん」がいて、名刺をもらった。
京王、南武、中央と各線乗り継いで帰宅したが、遠かった。
もと「彷書月刊」の皆川秀さんから、末永昭二さんが聞き書きした、内田久子『秋葉原、内田ラジオでございます』(廣済堂)と、駒村吉重『お父さん、フランス外人部隊へ入隊します。』(廣済堂文庫)をいただいた。皆川くん、がんばっています。
上々堂の売上げで新刊で買った、小沼丹『更紗の絵』講談社文芸文庫を読了。戦後の混乱期を随所に折り込みながら、全体は平明で明るい世界を描く、まさに小沼ワールド。かつて歩いた、小沼丹旧居、中島飛行場跡などの変遷が見られ、おもしろい。そうか、小沼は関町に住んでからは西武柳沢で早稲田へ通っていたんだ。