加藤千晶「マンダラ2」。楽しかった。「蟻と梨」発売記念で、レコーディングのメンバーが中心のアンサンブル。音に厚みがあって、やっぱりいい。
アコーディオンの熊坂るつこさん、とてもキュートで、一緒に学級委員をしたいタイプ。会場はもうあまり若くはない男女で、それでもとても盛りあがった。みんなうれしそうな顔をしていた。抒情とユーモアがないまぜになった祝祭的空間に、会場が一体となった。加藤さんのつくる歌は、「人生」というほど大げさなものではなく、日々生きる「生活」の賛歌になっている。そこがいいんですね。
ぼくは開場すぐに入って前の方の席についたが、それから開演までの一時間近く(めったに行かないから開演まで一時間あることを忘れている)、見ていると本を読んでいる人が多い。前列の半分以上の人が読書していた。まさに「オン・リーディング」。そういうライブ、珍しいのではないか。ブッキッシュな人に加藤千晶さんのファンが多いのか。もちろんぼくも「オン・リーディング」。
昂奮と幸福の冷めやらぬなか、外へ出たらどしゃぶり。目の前のコンビ二でビニール傘を買う。ネギさんと二人打ち上げ。ネギさんは、一人「噂の真相」という人物で、われわれの周辺人物の情報にやたらくわしい。「え、そうなの」「ほんまに」「知らんかった」とぼくは連発。
先日、三鷹上々堂」へ精算と追加。いつも家族で車ででかけて、連雀通り「ブ」へ行き、「OK」で買い物して来るのがパターンだが、先日は行き帰り、車内で「蟻と梨」をかけていた。帰りの車で「梨」(インスト)にかわり、歌詞がないので、ぼくが勝手に歌詞をつけるアソビをする。目の前に見えたものを歌いこんでいくのだ。
「目の前を自転車で通り過ぎるひとがいる/信号を曲がったら/あら、坂になっちゃった/思わず腰がひょいと浮いたとき」と、これがけっこう加藤メロディにはまる。ぜひ、やってみてください。
熊坂さんの映像がありました。

さっき、初のメール便を出す。なんと80円。これまでに自著を知り合いに送るのに冊子小包(いま、ゆうメール)を使っていたが、300円前後。もったいないことをした。厚みが2センチ以下、という規定があるが、ほとんどの単行本は封筒に入れても2センチ以下だ。しかも、クロネコが自宅まで取りにきてくれる。だから、手紙を出す場合でもこっちのほうがいい。封書でも少し重さが超えると値段が上がるが、メール便は重さも関係ない。アマゾン等でネット古本屋をしているひとは、なにをいまさら、という話だろうが、また少し賢くなった。