夜中、揺れましたねえ。そのためか変な夢を。女優の田中裕子が奇病にかかり、背中から羽根がはえ、顔も身体もうろこみたいにブロンズの硬い皮質におおわれ、あちこちから植物がはえるというニュースを見る。かわいそうに、あれじゃあ、とても治らないだろうなあと思う。
今日は最寄りから一つ遠い図書館で調べもの。二時間半ぐらいいた。そんなこと珍しい。この図書館は、図書館に関する本がじゅうじつ。日野市図書館が、さいしょ、図書館の建物がなく、移動図書館で始め、爆発的に利用者を増やしたと知る。その創設準備にあたったのが前川恒雄。図書館の世界では有名な人だ。
津野海太郎さんのある総会での講演筆記があって、これにも教えられた。こないだ王子まで行って、話題の王子図書館へ行くのを忘れた。こんど、行こう。午後、立川市中央図書館へ、初めて訪れる。個人全集がずいぶん揃っていて、四階の児童フロアの奥、児童書資料室には、「古本」といっていい、児童書、絵本がいっぱい。これはこれは。みんな状態が悪いのは、よく読まれたせい。ちょっと感動しました。
北村薫『自分だけの一冊』(新潮新書)に教えられること多く、読みたい本がまた増えていく。北村さんがこれまで、「円紫」シリーズを含め、著作で取り上げた本の事典みたいなのが作れないか。ネギさん、どうかね。
DVDでキャロル・リード「二つの世界の男」をハラハラしながら見る。東西冷戦下の東西ベルリンの緊張をサスペンスで描く。ジェームズ・メイスンの伝令役の少年が、つねに画面に出てきて、自転車ですいすい動き回る。ハンドルにストローつきの水筒をつけていて、走りながら飲む。映画のことは忘れても、この自転車に乗る少年の姿は忘れないだろうなあ。
http://movie.goo.ne.jp/movies/p12620/index.html
『自分だけの一冊』は、北村薫が2009年にカルチャーセンターで行った講義の採録がもとになっている。参加者の編んだアンソロジーもタイトルだけ紹介されているが、丹所千佳さんという方の趣味がいいなあ、と検索したら、彼女は京都でPHP研究所の編集者になっていた。彼女が選んだなかに「歌 青い闇をまっさかさまにおちてゆく流れ星を知っている 原田郁子」があって、これはなんだろうと思ったら、そうか、クラムボンのボーカリストなんですね。いやあ、知らないことだらけだ。
http://www.youtube.com/watch?v=TXwtEhKGCtE&feature=relmfu