昨日、「古通」の取材で、上中里から王子、梶原と巡る。旧古河庭園飛鳥山公園の博物館で「ドナルド・キーン展」も見る。「山遊館」、それに梶原停留所内「梶原書店」でそれぞれ数冊を買う。最後、荒川線でワセダへ。金峯堂が看板そのままに280円の弁当屋になっていた。向井くんとあれこれ雑談。岡島くんの弟さんが早稲田へ移転してくるという。古書現世で「芸術写真」の展覧会カタログを買う。帰り、電車で寝過ごし(気絶するように眠ってしまった)、折り返した電車にこの日買った古本をまるごと置き忘れる。すぐ、駅員に連絡したが,出てこなかった。年に一、二度、必ずやってしまう。もう治らないだろう。
吉祥女子の萩原「中央線文学キング」茂先生から、研究誌の抜き刷り『「二閑人」上林暁・濱野修の友情物語 2』を送られる。先日の「みちくさ」に、濱野修のご子息が見えられ、話をしたばかり。『ご家庭にあった本』で濱野修について書いたのだが、それで濱野の著作に動きがあった(古書市場)と聞かされる。誤植の指摘、濱野は国会図書館に勤めていたから、ぼくが書いたような経済的逼迫はなかったなど、教示を受ける。ありがたし。
小沼勝『わが人生 わが日活ロマンポルノ』国書刊行会をいただく。ぼくも京都「京一会館」で、小沼作品は何本か見ている。『軽井沢夫人』の高田美和が最初マエバリを拒否した、など。山科ゆりの名、なつかしい。久世朋子さんから、久世光彦北川健次『死のある風景』新人物往来社を贈られる。川上弘美センセイの鞄」を買ったのは25%が60歳以上の男性で、当時、「センセイ」のモデル論争があって、高橋睦郎、川村二郎、池内紀などの名前が上がっていたという。最後に朋子さんが「うす水色の空に」という文章を寄せている。久世光彦最高の弟子は朋子さんかもしれない。
北海道新聞から書評用、松江崇編著『誤解の世界』北海道大学出版会が届く。