okatake2012-04-23

細かい春の雨の中、「サンポマガジン」5号が届いた。映画・古本・ジャズを看板にした、西川由季子さん編集発行の雑誌。善行堂が全面バックアップ。広告を取らず、好き勝手に作った自由な精神が息づいている。すべて「人力」の「人力雑誌」。すべて雑誌の創刊はそうだったはずで、売れることを主眼に置き、広告で膨らむようになると、「人力」度が薄れる。
そして、前も言ったし、今度も言うが、本文ページを飾る西川さん自身のイラストがいい。人物のイラストを見ればわかるが、手の表情が豊かで、西川さんの画力がなみなみならぬものと知れる。
毎年刊のペースが崩れたようだが、いいんじゃないでしょうか。無理せず、好きなときに出していけばいい。「夏葉社の本」特集ではぼくも書かせてもらっている。
目次を挙げておく。
目次
●巻頭カラー もう一つの『マジック&ロス』写真:友長勇介
●Special interview 藤岡宇央(「WAY OUT WEST」編集・発行)聞き手:山本善行
●特集 映画監督(cinema drifter) リム・カーワイ
〈放浪する映画〜ハノイで考えられなかった事 リム・カーワイ〉/富岡邦彦
リム・カーワイ小論/中西大輔
リム・カーワイ インタビュー
トークショーレポ「林宏仁×リム・カーワイ」(神戸・元町映画館)
漂流する眼差し〜リム・カーワイ監督短篇作品/板倉善之
長光明インタビュー
友長勇介氏に聞く
フィルモグラフィー
●BOOK
古本ソムリエ氏と行く大阪古本修行散歩(その一)
■Book Review Special 「夏葉社の本」
・『レンブラントの帽子』について/ 岡崎武志
・『昔日の客』のこと 宇仁菅書店のこと/ 北村知之
上林暁 傑作小説集『星を撒いた街』 原っぱから原っぱへのまわリ道/ 北條一浩
・『さよならのあとで』に寄せて/ 金子彰子
・『オックスフォード古書修行 書物が語るイギリス文化史』(中島俊郎著)/野末紀之
・遅い言葉に耳をすます −西尾勝彦詩集『フタを開ける』『朝のはじまり』評/十谷あとり
・『希望』(瀬名秀明著)/山崎雄康
京都市中京区 本、音楽、珈琲and so on (レティシア書房 小西徹さんインタビュー・HiFi Cafe・月と六ペンス「川に向かうように」木更津啓)
トークイベント「C'est Moi ─『サブ』は、「私です」」にて/中務秀子
●JAZZ
・ 古本ソムリエのジャス・アット・ランダム(第五回)/山本善行
・神戸JAZZ喫茶的読書案内 『カフェ萬屋宗兵衛』にて/みなみけいじ 
・中川ワニ音楽喫茶#3イラストレポ/94
●CINEMA
カントリーガール』小林達夫監督インタビュー/北條一浩
〈キネマクラブ〉イン ウイーン 〜ウイーン映画紀行〜/ 富岡邦彦
『ここ、あるいは他所?』シウ・ファム監督に聞く
台湾映画「那些年、我們一起追的女孩。」偉大的柯景騰/西川昌宏
◆マンガ 「ハト」/大嶋宏和
◆ 本屋さん散歩「本は人生のおやつです!!」(大阪・中崎町)   
◆ 珈琲散歩 「アカリ珈琲」(大阪府堺市)/山田佐和子
□(ESSAY)京都郊外 1940-1950 今蘇る市井の人の一九四〇年代京都郊外生活(其の弐)/雄琴道子