昨日、早起きして、光文社新書ウェブマガジン連載「蔵書の苦しみ」、清水哲男さんインタビュー篇を書いて送る。15枚くらいか。あわてて外出。「まど展」を覗いたら、あるコーナーでサナダくんから「岡崎さん」と声をかけられたとき、同時に、ほかにお二人、古書展で知り合いになった人から挨拶され、なんだか、地回のやくざになったような気分になる。5、6冊買って、上に上がったら、そこでまた知り合いにばったり。コミガレでも三冊抱えるが、それが本当に欲しい本なのかどうか、仕入れとして買ったとしても売れるかどうか、あれこれ思ううち、突然空しい風に襲われ手放す。
神保町を流していて、大学の新入生らしき二人連れの娘が、打ち出したリストの紙を持って、何か話しながら均一を覗いている。「新書、って書いてるけど、文庫とは違うよね」「でも、文庫じゃない?」(アア、そこから勉強するんだな)とぼく。「桑原武夫」という名前が、つぎに出て、(そりゃ、岩波新書だ。桑原武夫『文学入門』でしょう。よく探せば、均一で100円で買えるよ)と心のなかでアドバイスする。神保町交差点では、地図をもってウロウロしている高校生らしき制服のグループに、「どこを探しているの?」と訊ねたら、いっしゅん躊躇したあと(悪い奴に売り飛ばされると思ったか)、集英社へ、というので教えてあげる。歳をとって、悠々自適になったら、神保町おじいさんになって、ガイドをしようかと思う。
サンデー毎日終えて、ギンレイかラピュタへと考えたが、ひさしぶりに五反田へ。しばらく行ってなかったので五反田勘がにぶったか、なかなか手が出ない。二階、うさぎ書林さんの映画スチール箱200円均一から、堺駿二、キンゴロウとロッパ、小林桂樹・森繁・上原謙の三枚を買う。文雅新泉堂さんから「岡崎さん、本買うの、止めたんですか」と言われる。いやあ、ちょっと。
会場でネギさんを見つけて、一緒にお茶。ネギさん、忙しそう。また、ネギシアターでユーチューブ紅白歌合戦をしようと約束。
吉祥寺へ流れて、豆ちゃん・ユーセンくんコンビ主催のカラオケ大会。ぼく、アマノさん、コウノ、それにのむみちさんが加わって3時間半の宴。のむみちさんとユーセンくんがやたらに歌が巧く、ユーセンくんの巧さが、彼のふだんから想像できない演歌調の声の張りで、歌うたびにみんなで笑ってしまう。歌が巧くて笑えることもあるんだ。
電車のなかでは森まゆみ『路地の匂い 町の音』ポプラ文庫を読む。