okatake2012-01-23

「あった、あった。」は、『なるほど!ザ・ワールドの本』。
パソコンのある書斎デスクに近い文庫本棚に、ずっと映画関係の文庫が詰まっていたが、撤去して、かわりに「上京する文學」用の文庫新書を揃える。文学散歩も兼ねて、少し進化させるべし。今日は、岩波文庫の『藤村文明論集』、安岡章太郎『私の墨(さんずい付き)東綺譚』、谷口ジロー関川夏央『「坊ちゃん」の時代』シリーズなどを読んでいた。昨日の生田さんの絵葉書講座でたくさん図像を見て、谷口ジローが、いかに明治の東京風景を描くのに、絵葉書を参考にしているかがよくわかった。ぼくがもらった、浅草公園の一枚と、そっくりな風景が出てくる。
「古本 海ねこ 古書目録」4号が届いた。なんと分厚いこと。なんと解説が詳細なこと。これはもう資料ではないか。ヨーロッパで買い付けてきた絵本を放出している。まあ、すごいこと。真鍋博旧蔵の絵本もたくさんある。2月3・4と十時から、東京古書会館2Fで、西秋書店と海ねこさんほかによる「古書市」も開かれる。2月17日には、千代田図書館にて、大場書房の纐纈久里ちゃん、日月堂・佐藤さん、海ねこさんによる「古書目録作りの最先端」と題したトークショーも開かれる。いずれも無料。これ、行かないわけにはいかないのじゃなかろかしらん。
『京都 銀月アパートの桜』を書いた詩人の浅山泰美さん(浅は旧字)が、第二弾といっていいか、観光客があまりいかない京都の風景や表情をつづった『京都 桜の縁し』(コールサック社)を上梓された。さまざまな京都の市中にある、古い建物を撮ったモノクロ写真が美しい。帯の推薦文は松岡正剛さん。「こういう京都の感興を静かに綴れる人を、ぼくは何十年も待っていた」とあります。