okatake2012-01-21

朝7時に目覚めてしまう。寒い。
昨日は雪。古書会館「我楽多」展、神保町経由でサンデー毎日。やっぱり古書展はたのしい。『栃木県 近代文学アルバム』は、日本全体での文学アルバムを作ったとき、手薄になるだろう「栃木」をたっぷりページを取ってビジュアルで紹介。田中利一『一週間は飛んでいく』(有紀書房)は、もと週刊朝日編集長による記者時代の回想。こういうのはおもしろいんだ。全体にムレありだが資料的価値が高いから買う。ほか諸々。コミガレでも三冊。山田洋次朝間義隆『シナリオをつくる』が読みたくて、三冊「整えました」。
車中で漱石の『明暗』。若い頃から、これまで何度かよみかけて挫折したが、今回はだいじょうぶ。おもしろい。ガシガシと扉裏に索引メモを作りながら読む。
「ギンレイ」で中国映画「サンザシの樹の下で」を見る。端正できれいな純愛映画。農村風景もウツクしい。ただ、文革という時代背景がとってつけたようで、二人の障碍というには淡い描き方。最後は結局「白血病」かい、とそこが残念。主演の女の子が、よくぞ見つけてきたなと思うような愛らしい少女。彼女を見る二時間弱と考えれば惜しくない。
「ギンレイ」前で待ち合わせて、「大人の隠れ家」編集者Kさんと、一杯やりながら古本屋取材の打ち合わせ。早稲田と天神橋筋の二ヵ所からピックアップし、ほか東京、大阪から別に店を選んで原稿を書く。「早稲田」取材はぼくも同行する。
赤旗」連載の「上京する文學」が、新日本出版から書籍化されることが決まった。ただ、かなり書き足さないと一冊にはならない。これも今年の大事な仕事。
雪も止み、ひさしぶりに「コクテイル」へ。魚雷くんとカメラマンSくん夫妻がいて、ガヤガヤと話す。楽しい。ちょっと気分が高揚しているのを感じる。
「新刊ニュース」挟み込みの「文庫新刊案内」を見てたら、オドロキ! 2月末発売の新潮文庫のラインナップに、庄司薫『赤頭巾ちゃん気をつけて』が入っている。その次が中村紘子チャイコフスキー・コンクール』。どちらも中公文庫から出ていて、いまも入手可能なはず。どういうことか。もちろん、他社に同じタイトルの文庫がそのまま並立して出ることはあるが、『赤頭巾』は中公文庫の、いわば重役席にいるようなタイトルのはず。著者の意向があったのだろうか。追跡調査したい。新潮文庫の解説は誰が書くのか。坪内祐三さんだろうか。