昨日はサン毎を終えて「ギンレイ」で2本。「この愛のために撃て」「アリス・クリードの失踪」。どちらも「誘拐」ものだが、中身はまるっきり違う。前者は、臨月の美しい妻を持つ正看護士目前の男性が、妻を誘拐され、銃で撃たれた入院患者を病院の外へ連れ出すハメに。あとは、小気味良いノンストップ映画となる。いわゆる「巻き込まれ」型で、つまりヒッチコック・プロット。主人公が走るとぜいぜい言って、吐くような、平凡な男性なのがおもしろい。
後者はある意味実験映画で、誘拐された金持ちの娘と、誘拐犯二人の男性の三人しか、いかなる意味でも(風景のなかの点景としても、あるいは声も)出てこない。できそうでできないことだ。二作ともおもしろかった。夜は高円寺「世界の山ちゃん」で、サンデー毎日の書評チーム(ぼく、ナンダロウくん、魚雷くん、北條くん)と、担当の記者で忘年会。「本」の仕事だけじゃ先細りなので「食」の分野へ手を伸ばすか、言うが、ぜんぜん斬新なアイディアが出てこない。
今日は、午後から板橋区立美術館で、「池袋モンパルナス展」を見てきた。地図つきの図版がいい。