ニューヨーク「ブ」シール

明日、富士吉田のギャラリー「ナノリウム」の依頼で、中川五郎さんのライブのあと、中川さんとお客さんの前で音楽の話をすることに。かつて「コクテイル」で中川さんのお相手をつとめて、これが二度目。中川五郎の名前は、日本フォーク史にゴチック体で麗々しく飾られる名前なり。そんな人のお相手をつとめるなんて、じつは今でもどこか信じられない。
検索したら、今年、富士急行富士吉田駅は、改装されて、しかも駅名も「富士山」駅に変わっていた。
それで一日前倒しでサンデー毎日。歯医者で治療して(全身、ガタガタなり)、「王将」でワンパターン、中華飯と餃子を食べ、駅へ行ったら中央線が人身事故でストップ。「ブ」で時間つぶし。すると、105講談社円棚で見つけた

学芸文庫『日本神話と古代国家』の値段シールを見ると、なんとドル価格のシールが貼られている。おそらくニューヨーク店で買って帰国し、日本の「ブ」で売ったものと思われる。こんなの初めて。6ドル50セントの価格。いまドルが安いから、たぶん円換算500円ぐらいで買ったものと思われる。ネットで買った大久保利謙『日本近代史学事始め』岩波新書が105円であり、買ってしまう。漱石が山ノ手文学の典型で、紅葉は下火、なんて記述がおもしろい。
サンデーで仕事を終え、上島珈琲店で、NHK「ラジオ深夜便」ディレクターNさんと打ち合わせ。11月21日から四日連続、10分ずつ、古本について喋ることに。Nさん、古書会館の即売会へも顔を出す人とあって、話が早い。助かる。
今秋、「ブラタモリ」第三部再開。その前哨戦として、今夜、再放送「鷹狩り」の話。おもしろかった。目黒の「鷹番」なんて地名に名残りがあるんだな。けっこう、江戸を偲ぶ痕跡が現存することに、あらためて驚く。タモリの博学、融通性、好奇心もこの番組の命。駒場東大キャンパスをゆっくり歩きたくなった。