スナック「ジャニーズ」

okatake2011-10-03

忘れないうちに、これだけは書いておかないと。10月1日付け「朝日」の「耕論」という紙面で、「スナックふれあい」と題し、三名がスナックについて語っている。これが新聞史に残る傑作。食べるスナックじゃない、「小さなスナック」のスナックですよ。釜石のスナックのママ、都築饗一、玉袋筋太郎と、めもくらむ人選。「朝日」ぎりぎりのラインだろう。そのかわり、三人の話が目の玉が飛び出るほどおもしろい。津波で店をやられたスナック「999」が再開、「店の再開後初カラオケに『TSUNAMI』(サザンオールスターズ)を入れたのには驚いた」(久保節子)、「特に『売り』がないのに、ママとかマスターの人柄だけで何十年も続いている店がある。人格で売る商売なのがすごい」(都築)、「みんなだいたい必殺芸を持ってるね。波瀾万丈の人生語りとか、プロ級の歌とか。若いころの写真を決め技にしているママもいる」(玉袋)。すごすぎるだろう。
いつも家族で車で通り過ぎる道に、スナック「ジャニーズ」があり、気になっていた。一度、行ってみるか。しかし、その前にどこかで酒を飲んで、神経をマヒさせないと、ちょっと入れない気がする。江木俊夫がマスターかもしれない。常連オンリーの匂いが強く、サッカー日韓戦に、韓国サポーターのなかに、青いユニフォームで飛び込むようなものか。
こんなものが。矢野顕子「やませ」ライブバージョンだ。名曲だ。
 


「映画「海炭市叙景」のDVDが、11月3日に発売が決まりました」とのことです。特典つき、とか楽しみですね。
http://www.kaitanshi.com/
この発売にあわせて、函館で発売日にイベントがあり、私も参ります。それまで、がんばろう。

あんまり天気がいいので、早稲田青空古本市へ行ってきました。周遊約一時間。いやあ、楽しかった。温泉マニアが温泉に浸かっているようなものですよ。
ggg Books『山名文夫』1000円、松岡正剛『外は、良寛。』800円、『矢吹申彦風景図鑑』500円、沢田研二登場「本の雑誌」200円を買う。
帰り、早稲田古書街を流して高田馬場まで。途中、「三幸」か「いこい」さんの均一で、題字のない函入り本を引き出したら、『ボルヒュルト全集』とある。知らない作家なり。タイトル下に収録作品として「街灯と夜と星」「タンポポ」「戸口の外で」とある。訳は小松太郎。ということはドイツの作家か。素っ気ない外見と、ポエジーな収録作品タイトルに引かれ買う。「さとし」さん均一で、あまりに状態のいい倉橋由美子夢の浮橋』を見つけ、やっぱり欲しくなって買う。すると、レジで倉橋由美子作品集を買っているおじいさんがいた。いまから、倉橋由美子、全部読むつもりなのか。
今年の夏は日焼けしたため、手の甲と手首の皮がめくれはじめる。書下しはいよいよ追い込み。
中間試験が近づいているというので、娘が苦手にしている「古典」の試験勉強を手伝う。いっしょに「伊勢物語」の「東下り」を読む。ところどころつっかえて、辞書を引く。古典の辞書を引くなんて、二十数年ぶりのこと。「ええか、ここは係り結びの法則で、文末は終止形じゃなくて連体形になる」。バカの一つ覚えみたいに繰り返したセリフだ。