伊勢佐木町のためいき

連日、書き下ろし原稿に取り組む。レギュラーの書評などもあるし、そのための本も読まねばならず、愚痴も言わずに女房の小春でいかねば。
今日は、筑摩のAさんと八幡山大宅文庫」へ。伝説の(って、自分でそう言ってるだけだけどね)坪内祐三さんと邂逅した、あの大宅文庫以来だから14、5年ぶりか。駅周辺は、駅ビルができて、そのなかに飲食がずらり入り、すっかり見違えた。前は、駅裏手に中華のチェーンがあったぐらい。坪内さんと飯を食った大衆食堂も姿を消していた。そのかわり、松屋も天下一品もココ壱のカレーもなんでもある。以前は、この周辺のビジネスマンたちは昼飯、どうしていたんだろう。
大宅文庫の建物もシステムも変わらず。ただし書籍は分館へ移ったそうだ。最近十数年のものはパソコン検索。それ以前のものは、従来どおり、百科辞典みたいな検索本で調べる。さすが大物芸能人とあって、記事はたくさんある。結婚離婚の話が多いなあ。せっかく雑誌を出してもらっても、見ると、しょぼい記事が多い。芸能ジャーナリズムなど、ないに等しい。まあ、もともと20年後、30年後に読んでもらうと思って作っているわけじゃないけどね、芸能誌や週刊誌。それでも100枚近くコピーを取ってもらう。モノクロは一枚60円とずいぶん安くなった。以前通っていたときは、一枚160円ぐらいしたのじゃなかったか。もったいないので、写せるやつは、ノートに手書きで写していたのだ。3時間ほどの作業なのに、ぐったり疲れる。
帰り、途中にある芸能雑誌専門の古本屋へ寄ってみる。古いのはけっこうな値段がついている。テレビガイドも古いのは高い。「TVガイド」が欲しいんだ。
帰り、吉祥寺で「ブ」へちらり。井上ひさし道元の冒険』新潮文庫が見つかった。なかなかないの。ほか数冊。
先日のアンさまのコンサートで、畠山美由紀さんが「You'd Be So Nice To Come Home 」を歌ったあと、進行の男性が青江三奈がこの曲を歌っていて、これがいいと話していた。そして、ヘレン・メリルは「ニューヨークのためいき」と呼ばれたが、さしずめ「伊勢佐木町のためいき」と言って、うけなかったのだが、客席が若すぎたからか。そのとき話していたのは、たぶんこれのこと。うーんいいですね。たしか、青江三奈はデビュー前、ジャズクラブで歌っていたはずだ。
青江三奈_ You'd Be So Nice To Come Home