佐藤泰志「そこのみて光輝く」映画化の動きがある、という話から、配役を考えるというのが小(極小?)ブーム。
ぜったい、客が入るラインナップ。拓児が松山ケンイチ、達夫が妻夫木聡、千夏が小雪。あざといねえ。
昔だったら、それぞれ火野正平ショーケン松坂慶子でしょうか。永島敏行、吉田次昭、森下愛子という「サード」組という手もある。
出過ぎ、重用され過ぎの嫉妬もあって(いや、ほとんどそれかな)、ブックディレクター幅允孝さんの悪口を言ってきましたが、ごめんなさい。『幅書店の88冊』(マガジンハウス)は、いやいや、いい本です。選書の目のつけどころがいいし、紹介文もちゃんと本への愛情が感じられる。人気が出るだけのことはある、と思いました。カート・ヴォネガットを最初に取り上げ、しかも未発表の短編を集めた『追憶のハルマゲドン』。「カート・ヴォネガットほど、痛みや苦しみをオブラートに包むのが下手な作家はいない」と始まる。あれ? と思うでしょう。ぼくは、思ったな。絶妙の書き出しだ。文化出版局で半世紀出て、今年「銀花」とともに休刊になった「ハイファッション」という雑誌も、これまでノーマークでしたが、この本を読んで、今度、バックナンバーを探してみようと思います。

かまやつひろしの傑作「20才のころ」を夜中、ときどき聞きたくなる。これは今井美樹バージョン。