今朝、少し肌寒かった。こんな日もあるのかと。
自転車で雨のなか、小金井まで。「えびな書店」さん取材。店舗の上がご自宅になっていて、玄関からリビングまで、絵や掛け軸など、所狭しと置かれている。著者インタビューなのに、古本屋のことなど、関係ない(なくはないか)話ばかりうかがってしまった。
帰り、学芸大付属近くのたんめん専門店へ行って、と思っていたら、休みだった。
「大阪人」、「海鳴り」が届いた。後者は庄野至さんから。庄野至さんの「僕がパプリカで走った夜」をさっそく読む。朝日放送時代、春闘の時期のある夜にあった、小さな冒険行についてさらりと書いて情感が残る仕上がり。とてもいい。「大阪人」では、エンテツさんの文章を真っ先に読む。そうか、若き日のエンテツさんに、大阪独りぼっちのそんな体験があったのか。ふむふむ。歌い上げるように、テンポのいい文章はもはや「芸」の域だ。
斎藤明美さんからは『家の履歴書 文化人・芸術家篇』キネマ旬報社、をいただきました。すでに「今は亡きあの人篇」「男優・女優篇」が出ています。こちらもいただきました。「週刊文春」の長期連載企画「家の履歴書」はおもしろい読みものですが、斎藤さんは「週刊文春」記者時代、これを相当数手がけている。巻末に構成者として名前は出るが、それでも、こうして著作としてまとまる例は珍しい。