なでしこ優勝とともに、原田芳雄死去のニュース。原田芳雄は「祭りの準備」ほか、映画の思い出も多いが、ぼくはテレビっ子だったので、やはりテレビドラマの記憶が。浅丘ルリ子と共演した「冬物語」は、ちょっとフランス映画みたいなタッチでありました。「二丁目の未亡人は、やせたダンプといわれる凄い子連れママ」というすごいタイトルのドラマのコミカルな演技も忘れがたい。スーパーを経営する兄弟が山崎努原田芳雄で、母親が南美江。この母親があるとき、気の狂ったような緑色の服を着て事務所に入って来て、息子二人に「これ、いいでしょう」みたいなことを言う。茫然とその服を眺めていた山崎と原田。気付いたように原田が山崎の方へ向いて、「にいちゃん、あの腐ったほうれん草、どうした?」と言うのだ。1976年のドラマだが、ぼくはそのセリフに衝撃を受けた。