話題の「コンコ堂」衝撃のデビュー

パソコンのキーボード、「N」がまったく表示されなくなり、何かをこぼしたのだろうか、一日おいても改善せず、メールの返信は、「N」を使わないよう、文章を打ったが、これが難しい。お願いします、がまずダメで、「ん」が使えず、困り果てる。仕方なく、近所の量販店へ行ったが、パソコンはすべてウィンドウズ、立川の「ビッグカメラ」には、マックのコーナーがあったが、キーボードは申し訳程度にしか置いていない。しかし、ことは緊急を要するので、適当な値段のを買ってきて、なんとか接続。しかし、キーが硬く、慣れるのにしばらくかかりそう。余計な出費となった。
慣れないキーボードで、「あった、あった。」(東京の若い根っこたち)、「古通」は久世光彦と田園りぶらりあの原稿をなんとか仕上げ、夕食後、阿佐ヶ谷「コン
コ堂」へ行ってきました。阿佐ヶ谷駅改札を出たところで北條くん見つける。ノンちゃんを見送ったあとらしい。なんでも、すでに二回「コンコ堂」へ見参してるとのことだが、ぼくが「これから」と言うと、またついていってくれる。まるで「コンコ堂」旅館の番頭さんみたいだ。
コンコ堂は文學界新人賞みたいな店だった。実力はじゅうぶん、将来への期待も背負って、これまで溜め切ったチカラを一挙につぎこんだような店、ってことだ。棚の隅々まで、「音羽館」で修業した力を出しきっている。古書価の鉛筆書きの値段まで、師匠とそっくり。
明るく広い店、天井も高い。すでにオープンから8時間はたっているのに、いや店内は大変なにぎわい。くわしくは、古ツアさんの一早いレポートを参照してもらうとして、ぼくは、店頭均一から室生犀星『随筆 四角い卵』を拾って、店内へ。中央線の古本者と、古本女子が、大挙して押し寄せたような感じ。この日、一日で在庫を売りつくすのではないか、という勢い。いやはや、派手なデビューですよ、アマノくん。想像を超えたいい店でした。オーライタローくんも来てたが、ほか、客は知らない顔ばかり、というのが逆にすごい。中央線の古本屋のオープンに、まだ未知の客がこれだけ押し寄せるというところに潜在力を感じる。 
店内からは、こないだ手放した小沼丹の最初の随筆集、小沢書店! 『小さな手袋』を1200円で買う。北條くんはオープンすぐにも行っていて、これが三度目。三度とも買ったというからすごい。