17日、雨のなか外出。東京堂3F、畠中さんに挨拶し、『女子の古本屋』ちくま文庫10冊にサイン。「もっとあったんですけど、売れてしまって」と言ってくれる。登場する女子の古本屋さんたちの似顔絵を入れました。興味のある方は、東京堂へ。落款(林哲夫さん作)も捺しました。コミガレで、紫陽社の詩集、松下育男『榊さんの猫』を見つけ、あと、なんとか2冊足して買う。これ、いい詩集。もちろん猫のこと、それに出勤シーンを書いた詩が多い。「ふすま」後半部を引く。
 だから/今日こそゆっくりと/朝食をとってね/またねむることだって/できる
 思ったのにね はげしく/泣く母に/顔をひっぱたかれて/元気に/出勤
 いちどだって美しく/沈んだことのない/会社へ/ぼくと母の砂ぼこりを/社旗の屋上まで/たてて」
「サン毎」終えて、ボルへス『詩という仕事について』、『鶉衣(下)』岩波文庫2冊もらう。
「ギンレイ」で見残した一本。「ショパン」。ジョルジュ・サンドとの、家族をまきこんだ困難な愛を、エロ版「少年少女偉人伝」みたいに描く。ちょっと退屈した。もうすぐ「ギンレイ」に「わたしを離さないで」が来る。たのしみ。そう言えば、原作の文庫買ったんだが、どこへ行ったか。
夜、TBS「スタンバイ!」の食事会が赤坂で。永田町で降りて、日比谷高校脇を回って赤坂へ。あの、新坂を下りる。庄司薫くんシリーズに登場する「遅刻坂」なり。川本さんもここを上り下りしたんだ。両側を石垣、少しカーブして、急坂、なかなか名坂なり。
食事会にはレギュラー出演者がほとんど出席。楽しい会だった。帰り、タクシー券をもらい、自宅へ。飛ばし屋の運ちゃんで「飛ばしてもいいですか」と言うので、「どうぞ」と言うと、カーチェイスみたいな運転。「女性のお客さんは、怖がるんです」と言うが、ぼくもちょっと怖かった。でも高速に乗ってから30分ぐらいで着いた。
さいきん、あちこちから送っていただいた本、雑誌を紹介していません。すいません。『女子の古本屋』も、登場していただいた方以外、ぼくはちょっと送れていない。今週、ちょっと余裕がなかったなあ。
わが家のキューブが調子悪く、修理にうん十万かかる、それにタイヤ交換もと言われ、家内と相談、買い替えることに。貯金のマイナスが膨らんでいくが、しかたない。ちょっと馬力をかけて、いただいた仕事をこなして、年内にもう一冊ぐらい本が出ればいいが。
今日は上々堂へ精算と補充。「海文堂」へも「女子の古本市」に男子参加で、段ボール二箱送る。 「ビッグイシュー」で取り上げようと、佐野洋子『シズコさん』を読んでいたら、たまたまNHKアーカイブ「あの人」に佐野洋子登場。若き日のインタビュー、晩年のインタビュー含めて、面白かった。性根の座った、すごい人だね。