あれ、もう16日か。この数日、詰まった原稿を、チカラ技で入稿し、15日は外出。「ギンレイ」で一本、ポルトガル映画、100歳を超える監督オリヴィエラによる「ブロンド少女は過激に美しく」は、1時間15分とか20分の映画。最後、「ええっ、これで終り!」と、館内の客たちが茫然とする空気が、さざ波のように伝わってきた。恋愛映画、と言えばそうなんだけど、たぶん、これはクスクス笑いながら見るといいのかもしれない。最初、シリアスなムードなので、その波を捉え切れずに、最後まで見ると、だまされたような気になるんだ。電車で始まり電車で終わる。あまりに単純なストーリーは寓話っぽいが、主人公の深刻さはこっけいでもある。「窓」の映画でもありますね。ぼくはけっこうおもしろかった。
夜、東京会館で太宰賞のパーティ。これまで招待受けながら、遠慮していたが、一度くらい見てみたいと出かけた。次の朝、つまり今日だ、TBSラジオがあるので都心にホテルを取ってもらって安心して出席。クラフト・エヴィング夫妻がいたので『おかしな本棚』のお礼と挨拶。そのほか、ひさしぶりに会った編集者と雑談。東京会館名物のカレーに並んでいたら、見知らぬ人から「高円寺の即売会でよくお見かけします。本も読んでます」と言われて、うれしかったり。
早めにホテルに入り、コンビニで仕入れたビール、水割りを、ホテルの氷で割って飲みながら、高田宏『編集者放浪記』を再読したり、半七捕物帳を読んだり。なぜか、ぜいたくな気分(小さな部屋なのに、シングル1万5千円ぐらいする、自腹では泊まらないような高いホテル)。
翌朝、赤坂をさんぽ。一ツ木通りのコンビニが、節電とはいえ、蛍光灯一本の営業。めちゃくちゃ暗い。「スタンバイ」では、矢野誠一『昭和の藝人 千夜一夜』文春新書を紹介する。帰りの車のなかでは、「悠々ワイド」ゲストは倍賞美津子。色っぽくてハスキーないい声。
いまからちょいと寝ます。

待ちかねたぞ。「音羽館」の元番頭のアマノくんが、阿佐ヶ谷についに自分の店をオープン! 来週20日(月)です。前に、「よみた屋」があったあたりだ。みなさん、駆けつけてあげてください。ぼくも行く。おめでとう! アマノくん。
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