昨晩、ある頼み事があって、筑摩のA氏と銀座で待ち合わせたのだが、頼みのところが空振りで、しかたなく、お茶でもしようと数寄屋橋交差点角の「不二家」に入る。A氏はコーヒーがダメで、チョコパフェを。ぼくは、ホットケーキにアイスコーヒー。オトコ二人で、夜に、変なもの食べてんな。すぐ近くの席に、若くないフランス人らしいお洒落な女性と、編集者っぽい日本人男女。その向うに、数寄屋橋交差点が見えるのだが、ネオンサインや照明が消えていて、暗い。暗い夜の銀座、というのは、ちょっとした見ものであった。帰り、有楽町駅から、空振りのまま帰宅するのも、と思い、東京駅から中央線で西荻下車。「音羽館」で、吉田健一ほかをちょこちょこっと買う。石ノ森章太郎『マンガ家入門』が文庫になったていたとは知らなかった。古本が買えると、それで満足。有楽町駅からだと、国立まで買うより、西荻で途中下車して、また買いなおしたほうが、トータルの運賃が安いことに気付く。これ、御茶ノ水から国立、の場合でも高円寺で途中下車した方が安い。
今日は、今週金曜日が京都なので、振り替えでサンデー毎日へ。朝バナナ一本と牛乳、昼はおにぎりという日が続く。まだ、胃腸の調子がよくないのだ。身体がふわふわ軽い。ひさしぶりに、マロニエ通りを歩く。新築なった文化学院をちらりと見て、オトコ坂を下る。やっぱり、この道はいいなあ。
文省堂100均で「宝島」一冊。行き帰りの車内は、ずっと坪内祐三さんの新著を読んでいた。やっぱり、おもしろいや。軽快な知のフットワーク、ということばが浮かぶ。おかげであっというまに移動した気になった。
大阪で何度か仕事をしたoくん、「大阪人」がリニューアルして、彼の編集部が請け負うことになり、仕事を依頼してくれた。「旭区」について書くことに。とうぜん、千林商店街、でしょう。山口書店でしょう、風月でしょう。
リチャード・ブローティガンの詩集、池澤夏樹訳『チャイナタウンからの葉書』が、ちくま文庫に入りました。ぼく、元本もってたけど、ブローティガン、みんな売っちゃった。だから、うれしい。元版にはなかった原詩も収録。
国立の駅前ロータリーの横断歩道を渡っていた小学生が、停まっていた車の影から飛び出した別の車に轢かれて死んだ。人がひとり死んだ、という以上の痛ましさが、このところ、我が家を浸している。
今晩、三鷹上々堂」へ補充と精算。今月は、いつもより、ちょっとよく売れたみたい。
いまからTBS放送原稿、矢田部英正『日本人の坐り方』集英社新書、について書く。児玉清氏が亡くなった。「週刊ブックレビュー」で、2度か3度、お目にかかった。ご冥福をお祈りする。