大正はおもしろい

いまや、本の神様といっていいナンダロウくんがブログで、これから始まる東日本でのブックイベントを紹介している。
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新潟でもついに、始まるんだなあ。先日、一箱に新潟から来てくれた元気のいい女の子、もとい若い女性が、そう言っていたが、実現したんだ。がんばれ、新潟!
みちくさ市」で、北方人・盛厚三さんから、新刊『木版彫刻師 伊上凡骨』をいただいた。文庫判型の洒落た本で、徳島の文化振興財団が出している。そのためか、定価が420円とバカに安い。発行者は瀬戸内寂聴さん。北方人さんがずっと追いかけている、伊上凡骨は、明治八年徳島生まれ。「さび彫り」というユニークな表現で、独自の木版画を確立。そうか、「パンの会」の常連でもあるのね。川柳作家としても名をなし、吉川英治と親交があったようだ。写真や図版も多く取り込んだこの本は労作。ぼくにとっては、この本から知るしかない、伊上凡骨の生涯である。
と言うそばから、『きれいな風貌』を読んでいたら、伊上凡骨の名前が出てきた。実質、関東大震災までと考えれば、十二年しかない「大正」という短い時代の、文化的奥行きと厚みをこのところ感じている。「大正」はおもしろい。『きれいな風貌』を読み終えたら、すぐ『伊上凡骨』を読もう。これは陸続きの本であるはず。

知らなかった、指圧野郎という上方芸人による巨人のものまね。こういうの見ると、大阪へ帰りたくなるなあ。