またもや流水書房青山店

昨晩、高円寺「ペリカン時代」で魚雷くんと対談。魚雷くん、さすが私小説のこと、得意分野であったため、じつによく喋ったなあ。ちょっと心配して、ノートを作って、ネタの仕込みをしていったのだが、その必要はなかった。編集部から宮里くんと、浜本さんが来て、フォローしてくださったのだが、4月30日の「一箱」に本の雑誌社が出店。4万以上売った、というのに驚く。
帰り、「音羽館」へちょっと寄って、均一から小川国夫『藤枝静男と私』小沢書店があんまりいい本で、つい買ってしまう。これ、ぼくの本棚から出た本じゃないかしらん。二人にとって重要な作家、志賀直哉について「病的な人間は小説になる、これは直哉の若いころからの考え方であった」という記述に、なるほどなあ、と思う。店内で岩波文庫『読書という体験』。
今日は雨が降り出さないうちに、国立さんぽ。「ブ」「みちくさ」など。昨日、飲み過ぎたか、また胃の調子悪く、ラーメン、半分のこす。「みちくさ」で、後藤明生カフカの迷宮』、小沢信男『いま・むかし東京逍遥』、明治の文学「山田美妙」を廉価台で見つける。
帰宅すると郵便。流水書房・Aくんから手紙と『小沢書店の影を求めて』という小冊子が送られてくる。いま噂の、すごい書店、流水書房青山店のAくんは、そうかそうか、もとABC本店の店員で、ぼくのフェアを仕掛けてくれた若者だ。新天地に移って、ちゃんといい仕事をして、本好きの噂になっている。今月16日から、小沢書店フェアをやるそうだ。といっても同書店はいまはない。どんなフェアをやるつもりか、手紙には書いてあったが、ここには書かない。ぜひ、自分の目で見て確かめてほしい。小冊子は、手作り感のある、なんともいいできばえ。小沢書店の刊行順総目録になっている。これ、みんなほしがるに決っている。どうやったらもらえるのか。それもフェア会場で、直接たしかめてほしい。
ちょっと、自分のミスで、某所に迷惑をかけて、重苦しい気分(胃の不調もある)だったが、気分が晴れた。
数日、私小説ばかり読んで、私小説づかれ。今週締め切り、サン毎書評のため、黒川創『きれいな風貌』新潮社を慎重に読む。文化学院創始者西村伊作伝。おやおや、ダンス王・玉置真吉の名前が意外なところで出てくる。ちょうど、玉置真吉について、書いてるところだったんだ。もうけもの。しかし引用されている著書『猪突人生』は、検索でひっかかってこない。ひょっとして著書ではなく、雑誌掲載の文章かもしれない。