私の青春日めくり

明日から不忍ブックストリートで、一箱古本市、および関連のブックイベントが開かれます。天気、いいみたい。ぜひおでかけを。くわしくは下記のサイトをごらんあれ。
http://sbs.yanesen.org/
ぼくは明日から京都です。ひさしぶりに「みやこメッセ」の古本市を覗いてきます。NHK「極める」で読書を採り上げ、そのうちの「古本」の部をぼくが担当。5月にもう一度京都入りして、そのときは佐藤江梨子さんと一緒に古本屋巡りをする予定。善行堂へも行きますよ。
ぼくは現役の女性の物書きでは、澤地久枝さんのことを尊敬しているが、その青春記『私の青春日めくり』講談社文庫を見つけて、読み出したら、これがおもしろいの。旧満州から引き揚げ、山口県防府へ。ここで教わった高木先生のことがくわしく語られているが、1985年にひさしぶりに再訪し、友人に消息を聞いたら、もう亡くなっていて、「娘さんが芥川賞を」という。高樹のぶ子だ。家族で焼け跡生々しい東京へ。住んだのはいまの原宿だが、夜は真っ暗で、田舎の香水の匂いがした。辛酸なめ(子)ながら、丸の内時代の中央公論社に入社、早稲田の夜間に通う。「それまでの人生で一度も、美しい娘であるとも、魅力のある子どもだとも言われたことない十七歳」(うぉうおうぉー、ビューティフルミー! 大橋純子)が、オトコの人からつけ文されたり、デートしたり。大学の体育の授業が、ハイキングだったというのも時代を感じます。初めて男の人から誘われたコンサートが、田端義夫というのもなんだか。あっというまに三分の二、読んだ。

立川栄「ブ」でごそごそ買う。CD500円コーナーに、めずらしくセロニアス・モンクのリバーサイド盤が二枚。国立「ディスクユニオン」がなくなってから、CDもごぶさた。二枚とも買う。デューク・エリントンナンバーを弾いたのと、「ザ・ユニーク」(モンクが切手になったデザインのジャケット)。