茉莉花の夜

昨日はいちにち忙しかった。「赤旗」Hさんと国立でお昼を食べながら歓談。室生犀星イラストを手渡す。
すぐに竹橋へ移動。「サン毎」仕事始め。書評に穴が空き、急きょ、川本三郎さんの『マイ・バック・ページ』を書評することに。古書会館即売会では「キクオ」がとにかく安く、仕入れの買い物をする。未所持だった上田文世『笑わせて笑わせて桂枝雀』と、佐々木邦『勝ち運負け運』は自分用。佐々木邦を買うのはひさしぶり。
電車のなかでは、ずっと久世光彦の『陛下』を読んでいた。夜、銀座「茉莉花ジャスミン)」で久世朋子さんインタビュー。そのあとぐずぐずと10時半までいてごちそうになる。ワイン一本空けたら、帰りの電車ですっかり酔っぱらってしまった。この夜はまず帝国ホテルもと社長の犬丸一郎さんが現れ、そのあと見た顔の男性が、と思ったら、向うから「岡崎さん、でしょう?」と。集英社の梶谷さんだ。続いて小学館の村井さんまで。ひさしぶりに大人のダンディなオトコたちと並んで、酒を飲んだ。村井さんによると、「海炭市叙景」はついに5万部突破したそうだ。「それだけじゃないんです。今年は佐藤泰志について、いい話が続々ありますよ」と言う。聞いてびっくり。まだここに書けないが、ブームになりそうな勢いだ。
朋子さんとは同じ昭和32年3月生まれということで、すっかりうちとけて、甘えてしまった。最後、店を出るときに、髪を横分けにして「髪型が変わりましたね」と歌う。朋子さんは気づいて笑っていた。これ、ジュリーの歌だが、久世光彦さんの作詞なのだ。我ながら芸が細かい。