街で岸部一徳に会うと

今日は仕事。共同通信、『宮澤賢治と幻の恋人』書評を送る。午前中にもう一本。「あった、あった。」は、ダイアナ妃結婚の年に出た本「王室の花嫁』について。
中尾さんから「バイキング」最新号が届く。なかに手紙が入っていて、「CABIN12」の漱石「門」について書いた文章が好評、とあって、中尾さん宛てに届いた感想を抜粋して送ってくれた。うれしいことだ。
サンデー毎日」今週号に、『今夜は最高な日々』書評が掲載されています。近くの「ブ」「いとう」と回って、斎藤茂吉関係のもの少し仕入れる。中公文庫の日本の詩人「斎藤茂吉」の巻と、筑摩の日本文学全集の茂吉が入った巻を買う。「上京する文學」の準備。茂吉の「郊外」を詠った作品に着目。大正初めのことだが、郊外といっても、中野の新井薬師あたりのこと。青山周辺にはまだ田んぼがあったと歌にある。
今週、TBSは川本三郎・樋口進『小説家たちの休日』と決める。
先日、「なずな屋」で岸部一徳を見かけたとき、いっしゅん、デジャブに陥ったが、その答えを「旅猫」さんがミクシィ経由で教えてくれた。
「映画『転々』(監督:三木聡、主演:オダギリジョー三浦友和)の中で、 「街で岸部一徳に会うといいことがある」 というセリフがあり」実際、岸部一徳役で岸部一徳がセリフなしで何度か登場する。そうか、それが頭にあったんだ。旅猫さん、スッキリしました。ありがとう。また、旅猫うみねこを取り違え、失礼しました。訂正しておきました。
いまBSで、城山三郎と容子夫人のことをドラマ仕立てで描くドキュメントドラマをやっていて、夫婦がよく利用した駅ビルのレストラン「つばめグリル」が登場。いつも使っていたテーブルが映る。ああっ、と声が出た。前にも書いたが、2007年3月に亡くなった城山三郎に、ぼくはその年1月に会っている。茅ヶ崎駅前の仕事場のマンションを訪ね、そのあと、ごちそうになったのが「つばめグリル」で、まさしく、テレビに映った席だった。仕事場のマンションの部屋も、じっさいに城山が使っていたのをそのまま使って撮影。けっきょく、城山の死で、ぼくの仕事の出番はなくなったが、この業界に入ってよかったなあ、といまでも思っている。