年に一度くらいかな、「潮」から書評依頼がある。今回は鎌田實の対談集『この道 より道 まわり道』。依頼から締め切りまで一週間ない、というあわただしさ。それでも書評の依頼はありがたい。いっしょうけんめい、務めさせてもらいます。
「あった、あった。」は戸川昌子猟人日記』。奥付プロフィールに著者の現住所が掲載されているところが、昭和38年。あの大塚女子アパートの住所だ。
教育誌の連載二誌の原稿を送る。
ディック・フランシス『再起』再読了。単行本で読んだが、文庫を見つけて、また読んだ。シッド・ハレーものの第四作。よき協力者だったフランシスの妻が亡くなり、もうこれで、フランシスの新作は読めないかとあきらめていたら、息子のフェリックスと組んで「再起」を果たしたのが本作。ぼくにとっては、ディック・フランシスは読書の世界での心の故郷で、いつなんどきでも、読み返していい気分になる。どの作品はちょっと落ちる、とか、よく言われるが、ぼくはそんな下品なこと考えたこともない。とっておきのいい酒を飲むように、ディック・フランシスを読むだけだ。ぼくは、それで裏切られたことは一度もない。