七つの海で泳ぎたい

okatake2010-09-01

昨晩見た、ショーン・ペン主演の「アイ・アム・サム」は、七歳の娘に知能をおいこされた、知的障害の父親の話で、ただしサム(ショーン.ペン)は、ビートルズに関しては、めちゃくちゃくわしい。ビートルズのメンバーや、歌がうまく話に折り込まれているし、ビートルズのナンバーがカヴァーで全編に流れる。このサントラ、欲しくなっちゃった。で、夕食後の散歩で国立「ブ」へ向い、あっさり950円で見つける。この映画では、娘のルーシー・ダイヤモンドをダコタ・ファニングが名演しているが、この天使的可愛さの子役、どこかで見たと思ったら、「宇宙戦争」「ボディーガード」に出てた子ですね。アメリカの安達祐実にならぬよう、祈りたい。
昨日、ダイヤモンド社のTさんにひさしぶりに電話。『ニッポン文庫大全』の仕掛人で、『文庫本雑学ノート』の出版を後押ししてくれた編集者だ。この『ニッポン文庫大全』のカバーに、ぼくが所持する古本文庫をカメラマンのスタジオに持ち込み、床に散りばめて撮影したのだが、そのカメラマンが住友一俊さん。14年も前の話だ。撮影が終わって雑談していたら、住友さんが講談社文庫で関川夏央と組んで『フォト・ルポ 七つの海で泳ぎたい』を出されたが、すでに品切れで、なかなか手に入らない。見つけたら、買っておいてくれませんか、と言われたのだ。それから、ぼくは古本屋に立ち寄るたびに、網をかけ、見つけたら買っていた。それが10冊溜まったので、さしあげようと電話したのだ。住友さん、たいそう喜んでくださって、Tさんともどもあいましょうという話になった。北は札幌から南は福岡まで、一冊いっさつ探し集めたものだから、まあ値打ちがある。

9月19日(日)みちくさ市出店、決まりました。古本おみくじ新作を用意してお待ちしています。
場所旧「花結び」となり 個人宅ガレージ
【出店者】
黒岩比佐子堂(黒岩さんが出るのではなく、工作舎Iさんが替わって店番します)
岡崎武志
◎古書、雰囲気

今日「彩の国」古本まつりで、本秀康レコスケくん』というマンガを買ったが、中古レコードを漁る若者の生態をコミカルに描いた傑作。あまりに古本者と重なるところ多くて笑ってしまった。安田謙一の解説がまた傑作で、杞憂を吹き飛ばすには鳥羽一郎、だというのだ。鳥羽の「スケソウ大漁節」というのが、すごく、歌い出しがこうだ。
「1㌔四円のスケソウが 今年は百円越えたぞヨ」
作詞は星野哲郎だというが、あぜんとするしかない、アバンギャルドな歌詞ではないか。
何かイヤなことがあったら、この歌詞を思い出そう。「1㌔四円のスケソウが 今年は百円越えたぞヨ」
どうしたら、こんなすごい詩が書けるのだろう。