「あった、あった。」

「あった、あった。」の連載も、もう3年目、いや4年目かな。毎日新聞で、昭和に出た印象的な本を取り上げ、400字のコラムでまとめている。だいたい四つに割って書くんだけど、最初と最後はわりあい簡単で、そのつなぎとなる2と3段落がけっこう難しい。
二週分たまったところで、掲載紙が送られてきて、それを切り取り、スクラップしている。今日おくられてきたのが、1964年「東宝映画友の会」と、1947年「東宝ナヤマシ会」公演パンフ。徳川夢声山野一郎牧野周一大辻司郎なんて名前を、新聞に書けるだけでゾクゾクしてくる。ほんとうは、この方面の研究執筆も腰をすえてやりたいのだが、需要がない。そこんところを、愚痴もこぼさず続けているハマダくんは、ほんとうに偉いと思う。
先日、毎日夕刊編集部に30冊近く、「あった、あった。」ネタ本を送った。もうストックが底をつきかけていたのだ。下鴨で意識して仕入れた『タモリのカセット面白術』、松平康隆ミュンヘンの12人』、『井上ひさしコント集』なども箱に入れられてよかった。
下鴨ではこのほか、真鍋博イラストの『EXPO70』(三洋電機)も買ったが、真鍋博コンプリート・イラストリストを作っている土井さんは知ってるかな。久保田くん、今度聞いてみて? 

ここんところ、かかりっきりで素人の原稿を読んでいて、普通の本が読めないのがつらいところ。寝床で、少し、パラパラっとマラマッドや漱石を読む楽しさよ。