夏の朝

朝、本街探偵の検索からyomunelさんの日記を読んでいたら、綾瀬はるかの新曲ジャケットが掲げられていて、しびれた。電車で本を読んでいる写真だが、いいですねえ。ジャケ買い一本釣り、という感じですね。あ、歌もいいのか。林真理子の「本を読む姿は、一人でいて唯一淋しそうに見えない姿だ」というコトバを思い出す。しかもyomunelさん、読書の趣味がいいんです。どんな方でしょう。
http://d.hatena.ne.jp/yomunel/
紅屋さんが和菓子屋の息子で、小林信彦みたいだ、と書いて、小林信彦の『コラムは笑う』ちくま文庫を読み返していたら、新潮文庫版『世界の喜劇人』(現在、品切れ中)は、再版されて9万5千部が売れて、「カタい本としては、まずまずの数字」と書いているが、「まずまず」どころか、凄い数字だ。1984年には、小林信彦の小説ではない文庫が10万近く売れたということだ。しかし、その後、小林ファンの世代が固まったまま高齢化したのか、小林の文庫は各社から消えていく。2000年代にはそのことをボヤくようになる。
映画版「唐獅子株式会社」の美術、今保太郎が「考現学」の今和次郎の子息、というのも驚いた。

わめぞが豊島区民センターで古本と雑貨市を開催します。http://d.hatena.ne.jp/wamezo/20100724

彷書月刊」連載ラスト前二回を今日、なんとか書くつもり。そしていよいよ、最終回だが、これは前から三河島稲垣書店」さんに決めていた。ぼくがこの世界に入って(編集・ライター稼業ですよ)、最初に取材した古本屋さんが「稲垣書店」さんなのだ。二時間も居座って話を聞いた。写真も自分で撮ったが、編集部へ帰るとよくないと言われ、カメラマンが後日撮り直しに行ったりした。最近、古ツアさんが出かけて行って現状を報告している。店主の中山さんに連絡を取り、取材の許可をいただいた。げんざいでは土日、ときに月曜しか開けていないようだ。周辺の昔の古本屋についてもうかがうつもり。
なお連載は、「日本古書通信」が引き続き連載してくれることになりました。ありがたい。ライフワークとしてつづけられるかぎりつづけたい。
「生活考察」第二号の原稿「笑い」について、10枚ばかり書いて送付。
今週締め切りから月一で始まる「赤旗」連載、「文学は上京する」。イラストもぼくが描くことになり、「三四郎」を描く。

退屈男くんのブログが復活したようです。本の世界の交通整理として適任だっただけに、うれしい。無理せず、続けてほしい。
http://taikutujin.exblog.jp/

ようやく「彷書月刊」ラス前二回分を書く。長崎は、ほんとうにいい町、いい旅だった。
今年の下鴨、9割方、行けないと思ってましたが、秘策を弄して、初日の午前中参戦、スムースランチを食べて、あと一回りして帰れることになりました。下鴨で会いましょう。
今野雄二さんは自殺だったんですね。ぼくは加藤和彦の自殺が、微妙に影響しているように思う。ちょっと似てたでしょう、二人。今野さんとは、森本毅郎スタンバイの忘年会などで何度かお目にかかった。今野さんもレギュラー出演者だったのだ。昔、取材させてもらったことがあって、ぼくのことは覚えていらっしゃらなかったが、取材とは関係ない、外で写真を撮影するとき、カメラマンが「何か話しかけて」と言い(これがじつは非常に難しい)、雑談していたところ、大事にしているカルチェの万年筆を道に落として、それがコロコロ転がって車にはねられて傷がついた。それがすごく悔しかった。そう話されたことが印象的で、メインの取材で何を聞いたか忘れたが、その話を今野さんにしたところ、取材されたことさえ疑ってらしたのか、「ああ、それじゃあ、やっぱりそれはボクですね」とおっしゃった。この「やっぱりそれはボクですね」というフレーズ、口調が耳に残っている。
これは、ぼくと今野さんの大事な接点だった。
ご冥福をお祈りします