雑感

okatake2010-07-14

ここ数日、ユーミンのCDをとっかえひっかえ聴いていて、これは先日、松本隆の番組をNHK(再放送)で見て、ユーミンが出てて、彼女が松本と組んで呉田軽穂の名で松田聖子にいくつも曲を提供している、そんなことで、赤いスイートピーほかの曲が流れたからだ。しかし、何度も言うが、喋らせると、松本隆はじつにつまらない奴だな。そんなことないですか。同級生でこういう奴がいたら、殴りたくなるというような。
拓郎の「元気です。」もさいきんよく聴くんだが、やっぱりこれが最高傑作ではないだろうか。72年の録音なのだが、ミニバンドの田辺がベースを弾いていたり、マネージャーの陣山、ディレクターの前田仁がコーラスで参加している。それに、あれっと思ったのが、松任谷正隆がキーボート全般、バンジョー、フラット・マンドリンで参加している。松任谷正隆はこの年、21歳で、まだ慶應の大学生だったはず。レコーディング・データの「ひまをみつけてやりました」というのもいい加減でいい。
このところ、風呂でよく読むのが石川啄木新潮文庫)で、気になったのにマル印がつけてある。前も書いたかもしれないが、啄木の歌って、けっきょく、70年代フォークの先駆なのですね。
「こみ合へる電車の隅に/ちぢこまる/ゆふべゆふべの我のいとしさ」とか、「何となく汽車に乗りたく思ひしのみ/汽車を下りしに/ゆくところなし」とか、「それもよしこれもよりとてある人の/その気がるさを/欲しくなりたり」なんて、フォークの歌詞にいかりもなりそうだ。「何となく」に類する表現も多い。フォークの歌詞の特徴をひとことで言えば「何となく」ではないか。

満員電車の隅っこで縮こまってるぼくなんです
そうすると夕べの自分のいとしさを思い出したりして
それで何となく汽車に飛び乗ってみたくなって
汽車に飛び乗ってみたのですが
いざ下りてみると行くあてがどこにもないんです
ああ、それもいいね、あれもいいねと言う人がいて
それはあんまり気軽じゃないかなんて
でもそんな人になりたいと思ったり
している今日のぼくがいるんです