諫早へ

okatake2010-05-29

昨日朝、『井上ひさし全選評』書評を「赤旗」に送付。早く仕事が片付いたので、早く出る。神保町経由、竹橋。即売会で円生「中村仲蔵」、長岡輝子が読む宮澤賢治とカセットテープ3本を買う。アイ・パッド発売というときに、カセットテープを買うアナクロが自虐的に心地よい。でも、取材の録音など、いまだに私は愛用している。越路吹雪日生劇場コンサートパンフを買ったのは、こないだふちがみさんが、京都ベラミでの越路のライブLPを愛聴しているといい、「オーマイパパ」を歌ったのが印象的だったからだ。100円だった。
タテキン、コミガレなどを周遊するが何も買わず。そのかわり、知人に三人も会った。ゲラを送る際、「神保町でお目にかかりましょう」と伝言を書いた「図書」のSさんにばったり会ったのには驚いた。
サンデー終え、ギンレイで韓国映画母なる証明」を見る。このところ、ようやく1本見るのがせいいっぱい。しかし、これは面白かった。母一人子一人の母子がいて、息子は軽い知的障害があるが、母親は盲愛している。この息子が女子高生殺人事件の罪をいとも簡単に警察になすりつけられ逮捕。無実を信じる母親が探偵役となって、なりふりかまわず犯人探しをはじめる。予想を裏切る結末、と書くとそれ自体がネタバレになると小林信彦に怒られそうだが、まあ、そうなのです。バカっぽい警察はほとんどコントで、よく考えるとありえない話だが、映像の力と、15年後の余貴美子といった風情の主演女優の存在感であれよあれよと釘付けになる。アップとロングの使い方に独特の情感があり、この監督のほかの作品も見たくなった。
いまから諫早です。野呂邦暢「菖蒲忌」に呼ばれていて、ちょっと話もしてきます。野呂文学の舞台となった諫早を見てきます。