谷間からこんにちは

okatake2010-03-08

なんか、ちょっと谷間ですねえ。来週の大阪行きに向けて、挽回していきたい。
「buku」には、浦和の名画館の話を書いた。こないだ、浦和で降りたが、もうなくなっていた。戸田公園在住のころ、スクーターを駆って、よく浦和へ出かけたなあ。戸田公園にはなあんにもなかったから。でもいま考えたら、プラネアリウムがあったんだ。一回ぐらい行けばよかったが、星を見るような心のゆとりがなかった。いまいちばん行きたいのがプラネタリウムで、これはいま書いている原稿とも関係があるんだ。
「あった、あった。」は岡林信康『村日記』。岡林が近江八幡の出身だとは知っていたが、父親が近江兄弟社の牧師で、岡林も中学まで同社の私立学校へ通っていた。ヴォーリズの名前が何度か出てくる。おどろいたなあ。ヴォーリズに夢中になっていたころ、近江八幡までわざわざ行ったが、岡林のことはちらと頭に浮かんだだけだった。想像以上に、信仰が岡林のからだのなかに入っている。
「ガーネット」を60号で退会する、心やさしき巨人詩人のアダキくんにお礼のハガキを書く。古本日誌が楽しみだった。仕事の合間に、階段に積み上げていた「宝島」77年3月号をパラパラ見ていると、投稿欄のトップに「南敬二」くんの名前を発見。17歳。住所もおんなじだから、まちがいなく、ぼくや山本善行をいつも応援してくれている、あの南くんだ。へえ、高校生で「宝島」か。早熟だったんだ、なんて思っていたら、その南くんから封書が届いた。ドキッとした。朝日新聞関西版に掲載された、米朝の本に関する記事を送ってくれたのだ。心遣いがうれしいじゃないか。
どうもぼくには古本予知能力があるらしく、こうしたシンクロがときどき起る。仕事がなくなったら、「古本占い」で食べていくことにしよう。古本を一冊持ってきてもらって、運勢などを占うのだ。「ほほう、新潮社の本ですか。これからの行動は慎重に」「どこが古本占いやねん!」
野呂邦暢随筆集『夕暮の緑の光』解説のための準備をしている。内圧を高めて、一気に書くつもり。丸谷才一『雁のたより』が見つからない。諫早行きでは、古本屋へ寄るのを楽しみにしていたが、駅前の古くからある「ひまわり」さんは、健在とのこと。野呂が随筆で書いている「紀元書房」も、電話番号のところへかけたら、まったく別の会社の人が出てきた。あとは、駅前から遠い、カタカナの店が数軒。がっかり。フェリーで大牟田へ渡るか、などと考える。