まじめにやっています みちくさ市告知

okatake2010-03-02

昨日はいちにち家に詰めて、あれこれ雑用、そして仕事。
「あった、あった。」は三島海雲『初恋五十年』について、カルピスです。「ビッグイシュー」には、ちくま日本文学全集岡本かの子』を書く。岡本かの子、なんていいんだ。ぼくはずっと喰わず嫌いだった。かつて丸谷才一岡本かの子が収録された全集の解説で、どうも気にくわない、みたいなことを婉曲に書いていて、たぶんごてごてと装飾的な文体がイヤなんだろうけど、それでぼくもなんとなく遠ざけていた。しかし、晩年の4年間にこれだけ集中的に秀作をものにするとは、ただごとではない。若き美貌の水泳教師を描いた「混沌未分」は、この「ちくま」で初めて読んだが、水と女を描いて、「河明り」とも通じる傑作。今年いちねん、持続して岡本かの子を読もう。
3月20日に、富士吉田のギャラリー「ナノリウム」で古本の話をすることになっているが、一緒に古本も置くので、送ってくださいと言われていて、その荷物を作る。ついでに、「みちくさ」「ナゴヤリブロ」の準備も。いまでも流通している本は「リブロ」にはまずい。美術関係は「ナノリウム」がいいか、などマグロの解体みたいな作業。
ずっと筑摩の原稿にかかりきりだが、連載分に大幅加筆しているため、なかなか一本が完成とまでいかない。あれこれ、気になってくるのだ。書き過ぎもよくない、と思うのだが、ついついお勉強をしてしまう。
ずっと謎だった「巴里院」は、先日買った山野千枝子『光を求めて』をパラパラと読んでいたら、マリー・ルイズ先生の「巴里院」と、出てきた。この一行だけで、買った甲斐があった。あとはグーグル検索で、そうか、そうだったのかと納得。こうなると、わかったことを付け加えないではいられないでしょう。ただ、知識を付け加えるというのでは、情報が増えるだけなので、それを文章の流れのなかで、どう溶け込ませるか、を思案してぐずぐず。
今日もいちにち、部屋籠り。「朝日新聞」読書欄が「00(ゼロ)年代の50冊」という企画で、アンケートの依頼を送ってきた。こういうの、楽しいでしょう。で、過去のスクラップ帳をパラパラ見てたら、また時間がすぎていく。中川六平さんの『ほびっと』はぜひとも入れたい、とだけ決めて、ああそうか、イーユン・リー『千年の祈り』も、一時興奮していたなあ、とか。月の輪書林の最初の本は、あれ、いつだったかなどなど。5冊というんだが、最後はえいっと決めるしかないだろう。
中央公論新社から発売中の『新書大賞2009』に書かせてもらっています。ほかのメンバーがすごいんで、ちょっとビビっていますが。
昨日、夕食と買い物がてら家族で車で外出。おさだまりの「ブ」へ寄って、日本経済新聞社編『半歩遅れの読書術1』を買って読み始めたらやめられない。荒川洋治奥本大三郎川本三郎川上弘美久世光彦坪内祐三出久根達郎堀江敏幸多和田葉子古井由吉富岡多恵子矢野誠一長田弘など、ひいきの書き手ばっかりの読書術。装幀は間村俊一さん。
あと、講談社『昭和』というビジュアルシリーズを、300円以下で買えるなら、と集めているんだが、昨日も「4」を見つけた。これがたいてい「ブ」にあるの。半額ぐらいついてたり、800円ぐらいだったり、500円だったりいろいろ。全19冊のうち、あと7冊。


3月22日「みちくさ市」に出店します! 出店場所も決まりました。前回と同じ場所に「くちびるごう」「暢気文庫」と、同じメンバーで参加します。前回、大人気だった「こども店長」も来るかしらん。「スムース 晶文社特集号」も出します。まだお買い求めでない方はどうぞ。もちろん「古本おみくじ」も作ります。
http://kmstreet.exblog.jp/i5/