南千住「モア」で脱力

okatake2010-02-27

昨日はサンデー毎日桂米朝の語りによる『藝、これ一生』朝日新聞出版が届いていて、著者インタビューを志願する。OKをもらって、朝日に連絡したが、なにしろご高齢で、テレビで見るかぎり、体調のいい日悪い日があるなど、かなり難しそう。それでもなんとか連絡を取ってもらえることになり、もしかなえば、たとえ5分でも10分でもお目にかかりたい、と強く願う。
このあと雨のなか、南千住へ。「泪橋」即売会。前回は常磐線を使ったので、駅からぐるりと大回りしたが、日比谷線を使うと、南口を出てすぐに大陸橋がある。今日もジョーのガスタンクが見える。今回も「泪橋」はまったりした感じ。「古書ことば」さんの出品が200円、300円といやに安い。ほか、児童書絵本もたくさん出てたし、映画や演芸の本もたくさんあった。5冊で1300円か1400円というスローライフな買い方。晶文社の本にやっぱり目がいく。ラングストン・ヒューズ『天使のいざこざ』がいちばんいい買い物か。珍しい本だ。F・L『ビートルズ詩集』の裏見返しには、女の子が名を入れ、自作の詩を書いている。
会場で、豆ちゃん・ユーセンくんコンビに出会う。二人を誘って、前回と同じ「あしたのジョー」ツアーをやる。ドヤに流れついた、いい味の人生の大先輩たちにたくさん出会う。ケータイを見てる人なんか、ひとりもいないぜ。前回は気づかなかったが、薬屋の看板に大きく、体が痒くなる系の薬が書かれてある。あとスッポン系。「彷書月刊」にも書いた純喫茶でお茶をしようと思ったのだが、休み。しかたなく、駅まで戻って北口を歩く。「マクド」でも仕方ないかと思っていると、豆ちゃんが、いい感じにたそがれた喫茶&レストランの看板を見つける。ここがよかった。昭和40年代系のテイストの合成皮革椅子、なぜか壁に大きな亀のはくせい、不思議なBGM、客もマスターも70以上とたそがれ喫茶だ。しかし、ここでジャズのライブを定期的にやっているという。3人で「いいなあ」「いいですねえ」と脱力する。「泪橋」即売会へ行った人は、帰りに、駅北口をそのままスルーしてしばらく行けば、「モア」が見える。ここへどうぞ。人生のなんたるかを教えてくれる。
ブローティガンの未発表作品邦訳『エドナ・ウェブスターへの贈り物』が集英社から出た。さすがにこれは新刊ですぐに買った。訳はもちろん藤本和子。装幀は平野甲賀だ。ここまで顔ぶれが揃って、晶文社じゃないことが残念。自分で勝手にサイのマークをコピーして貼付けようかしらん。